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ヤフー、中国反体制活動家の投獄を巡る訴訟に直面

活動家の妻が「夫の情報を中国政府に提供した」と同社を提訴
(2007年04月20日)

 投獄された中国の反体制活動家ワン・シャゾニン氏の妻、ユー・リン氏が4月18日、米国ヤフーを提訴した。リン氏は、夫の活動に関する情報をヤフーが中国政府に提供したために夫は逮捕され、中国の刑務所で拷問を受けていると訴えている。

 WOHRUSA(World Organization for Human Rights USA)の難民・亡命者支援プロジェクト担当ディレクター、モニク・ビードル氏によると、リン氏の代理としてWOHRUSAがカリフォルニア北部地区連邦地裁に訴訟を提起した。ワン氏は2002年9月に「国家権力の転覆扇動」などの罪で逮捕されている。

 リン氏は外国人不法行為訴訟法と拷問被害者保護法に基づく損害賠償を求めていると、ビードル氏は語った。過去にも、ある米国企業が国外での人権侵害に加担し両法に違反したとして提訴された例がある。

 サンフランシスコに滞在中とされるリン氏は、ヤフーが中国政府の要請に応じて夫のインターネットでの活動記録を提供したことが、裁判記録から明らかになったと話しているという。ビードル氏は「ワン氏は中国の刑務所で拷問を受けている」と述べている。

 一方、ヤフーは声明の中で、まだ訴訟について時間をかけて調べておらず、コメントできないとしている。さらに、「われわれは、中国市民がインターネット上で政治的な意見を表明したために投獄されていることに胸を痛めている」と述べている。

 今回の訴訟は、西側諸国のIT企業が中国ビジネスで直面する困難や、そのビジネス活動が人権に与える影響を浮き彫りにしている。

 ヤフーは、人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルや国境なき記者団から人権侵害でたびたび批判を浴びてきた。有名なケースとして、国家機密を外国人に漏らしたとして2005年10月に刑を宣告された、ジャーナリストのシー・タオ氏を巡る問題がある。

 同社は、タオ氏のアカウントから送信された電子メールを中国当局に提出したが、その中にはニューヨーク在住の民主活動家に宛てた、天安門事件記念日の不穏な空気に関する中国政府の懸念についてのメールが含まれていた。

 ヤフーは、中国で事業を行うかぎりは中国の法律に従わなければならないとして、自社の行動を弁護している。ヤフーと同様に中国でビジネスを展開しているグーグルやマイクロソフトなども、基本的にはヤフーと同じ立場をとっている。

 「市民がインターネットを利用することのメリットは大きく、中国でのネット事業は市民に貢献している」というのが、ヤフーらの言い分だ。しかし、人権活動家はこの弁護に納得しておらず、中国政府に情報を提供し続けるかぎり、人権侵害に手を貸していることに変わりはないと批判している。

(ジェレミー・カーク/IDG News Service ロンドン支局)

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