ネットワーク構成図の作り方(第3回)
(第3回) わかりやすいネットワーク構成図を作成するためのポイント 運用管理を楽にするためのTipsが満載本連載も、いよいよ最終回である。今回は、実用的で必要な情報がきちんと整理されたネットワーク構成図を作成するためのポイントを解説する。また、実際に筆者が体験した“ネットワーク構成図と関連資料が整理されていたおかげでトラブル対応に差がついた事例”を紹介しよう。
基幹ネットワークと部門ネットワークに
分けて論理構成図を作成する
ネットワーク構成図は、ネットワークの設計作業の一環として作成するものだ。したがって、“トップダウン”のアプローチで作成していくのが普通である。トップダウンのアプローチとは、ネットワークを構成する要素のうち、中核的なものから記述していくことを意味する。これは、新規にネットワークを構築する場合だけでなく、既存ネットワークの構成図を作成する場合にも当てはまる。
このアプローチでは、まず最初にネットワークの基幹部分の構成図を作成し、徐々に細部の情報を記述していく。その際、物理構成図よりも、論理構成図を優先することがポイントである。こうすることで、ネットワークの論理的な構成がよく理解できるようになるはずだ。
ネットワーク構成図を作成する際は、すべてを1枚にまとめるよりも、基幹ネットワークと部門ネットワークに分けて記述したほうがよい。基幹ネットワークの論理構成図には、コアルータやスイッチのみを記述し、部門ネットワークなどは適当な枠で領域として表現しておく(図5)。一方、各部門ネットワークの論理構成図は、一般的には、ネットワークセグメントごとに作成する場合が多いが、あまり細かく分割しすぎると全体像を把握しにくくなってしまうので、注意しよう(図6)。
大規模で複雑な構成のネットワークでは、基幹ネットワークから部門ネットワークまでをさらに複数に分けて構成図を作成することもある。また、細かくセグメントを分けている場合などは、ある程度のまとまりで作成し、一覧性を重視するとよいだろう。どのように記述するにせよ、容易に判読できることが最重要である。
なお、本連載の第2回「物理構成図と論理構成図が必要な理由」でも述べたとおり、論理構成図を作成する際には、必要に応じて機器の設定情報やIPアドレス一覧表なども作成しておこう。
必要な情報に絞って
物理的な構成を階層構造に記述する
トップダウンのアプローチで論理構成図を作成したら、実際の配線状況を基に物理構成図を作成する。この場合も、同様にトップダウンのアプローチを採る。
物理構成図は、ネットワークの階層構造がわかるように記述し、必要に応じて詳細情報を参照できるようにしておくことがポイントだ。もっとも、実際の物理構成はフラットなので、この階層構造は便宜的なものにすぎない。論理構成図と照らし合わせることにより、全体を把握しやすくするためのくふうだ。
物理構成図は、論理構成図に比べて作成が容易なため、つい多くの情報を盛り込んでしまう傾向があるが、度を越すとかえって見にくくなってしまう。実際のトラブル対応などで必要となる情報を想定し、記述すべきものを絞り込むことがポイントだ。



























