モバイル版「Flash Player」開発打ち切りについて理解すべき4つのこと|リッチ・クライアント/RIA|トピックス|Computerworld

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【解説】

モバイル版「Flash Player」開発打ち切りについて理解すべき4つのこと

PC向けFlashは開発を継続、モバイルはHTML5やAIRアプリへ注力
(2011年11月10日)
11月9日、Adobeはモバイル版「Flash Player」ソフトウェアの開発を打ち切る予定であると明らかにした(画面は公式ブログ)

 米国Adobeは11月9日、モバイル版「Flash Player」ソフトウェアの開発を打ち切ることを明らかにした。この動きについて理解すべきことを4つほど挙げておこう。

1. こうなることは避けられなかった

 AdobeのFlashは、PC用の動画やゲームのプラットフォームとして大成功を収めてきた。しかし、モバイル・デバイス用のプラットフォームとしては普及が芳しくなかった。その背景には、Flashという技術が、先日死去したスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏など業界の権威から、「設計上、動画のモバイル配信に適切に対応しておらず、バッテリを食う」と批判されていたことがある。

 今年夏には、Adobeがモバイル・デバイス向けFlashから手を引こうとしている最初の兆候が見られた。それは、HTML5に対応するWebアニメーション・ツール「Adobe Edge」の発表だ。このツールでは、iOSやAndroidなどを搭載したモバイル・デバイス向けにシンプルなアニメーションを作成できる。今回の発表は、数カ月前に顕在化していたその動きの延長線上にある。

2. Adobeは今後、HTML5を利用してモバイル対応を進める

 これもまったく意外ではない。モバイル・プラットフォームを提供する米国Apple、カナダResearch in Motion(RIM)、米国Googleは、いずれもHTML5を支持しているからだ。Webプログラミング言語の最新規格であるHTML5では、Flashなどのサードパーティ・プラグインやAPIを使わずに、動画やオーディオのファイルを直接Webページに埋め込むことができる。Adobeが“HTML5推進”へと舵を切ったのは賢明な判断だろう。

 Adobe自身も11月9日付の公式ブログ記事で述べているように、HTML5はモバイル・デバイス向けコンテンツ規格の主流となっている。「HTML5は現在、主要なモバイル・デバイスすべてでサポートされており、同様の技術の中でこの規格のみがサポートされているケースもある。このため、HTML5は、幅広いモバイル・プラットフォーム向けにブラウザ・コンテンツを作成、配信するための最良のソリューションとなっている」(Adobeのブログ記事より)。また、モバイル版AIRランタイムというプラットフォームもある。

3. セキュリティ・パッチは今後も入手できる

 Adobeは、Androidデバイスや「BlackBerry PlayBook」に対応する「Flash Player 11.1」を近いうちにリリースし、その後は、「新しいモバイル・デバイス構成に対応するブラウザ用のFlash Playerの開発を打ち切る」とブログ記事で述べている。しかし同時に、モバイル・デバイス向けFlashの既存バージョンについては、バグ修正プログラムやセキュリティ更新プログラムの提供を継続するとしている。このため、ITマネジャーは、自社で使われているFlash対応デバイスが、大きなセキュリティ・リスクにさらされることを心配するには及ばない。

4. AdobeはPC向けFlashに今後もコミットしていく

 Adobeはモバイル版Flash Playerの開発中止に踏み切ったが、Flashプラットフォームを全面的に撤退させるわけではない。

 同社はすでに、「Flash Player 12と一連のエキサイティングな新機能の開発を進めており、これらがHD(高精細)エンターテインメント・エクスペリエンスの可能性をさらに広げると期待している」とブログで述べている。さらにAdobeは、Flash Player 12の新機能は、Flashが引き続き長期にわたって重要な役割を果たしていくように、「HTML5へのスムーズな移行」を可能にすると約束している。Flashはモバイル・デバイスからは消え去るかもしれない。だがAdobeは、FlashがPCでは、今後も定番として使われるようにすることを目指している。

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