アドビ、RIAフレームワーク「Flex」のコードをApache財団に寄贈へ
承認されれば「Adobe Flash SDK」や「BlazeDS」がASFのプロジェクトに米国Adobeは、同社の「Flash」プラットフォームをベースとするオープンソースRIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)フレームワーク「Flex」のコードを非営利財団のApache Software Foundation(ASF)に寄贈し、Apacheプロジェクトとしての承認を申請する計画だ。
Adobeは、Flex(とその基盤のFlash技術)のサポート継続を約束している。だが、その一方で、Webアプリケーション開発者は将来、FlashよりもHTML5を使うようになるだろうとの見方も示している。
同社は公式ブログ投稿の中で、次のように述べている。「我々は、HTML5が将来的に、エンタープライズ・アプリケーションの開発に最適な技術になると考えている。だが、Flexは現時点で、デスクトップ・アプリケーションで一般的な大規模クライアント・プロジェクトにおいて明確なメリットを発揮するとも認識している」。
Flexは、Adobe Flash上で動作するクロスプラットフォームRIAの開発に利用できるコンパイラと多数のライブラリを含むSDK(Software Development Kit)。Adobeは2008年から、Flexをオープンソース・ライセンスで提供している。
ASFはAdobeからの申請後、Flexプロジェクトを承認するかどうかの投票を行う。ApacheプロジェクトとしてFlex開発を管理することで財団内の意見がまとまるかどうかの見通しはコメントしていない。だが、いったん意見がまとまれば、FlexがApacheプロジェクトとなるまでにあまり時間はかからないかもしれない。2010年に米国Googleが「Wave」をプロジェクトとして申請したときは、ASFは1カ月以内に承認している。
ASFがFlexプロジェクトを承認すれば、Flexのロードマップは、ASFの規定に基づいて独立組織によって管理される。Adobeは、Flexのデバッグと開発を担当する専任のエンジニアを引き続き置くと約束している。
AdobeはFlexとともに、さまざまな関連コンポーネントをASFに寄贈する計画だ。中でも注目されるのが、FlexアプリケーションとバックエンドJava EE(Java Enterprise Edition)サーバ間でデータをやり取りするためのメッセージング・システム「BlazeDS」だ。寄贈されるこのほかのコンポーネントには、現在開発中の次世代コンパイラ「Falcon」や、各種テスト・ツールなどがある。
Adobeは先週、モバイルFlash Playerの開発を打ち切り、HTML5対応に力を入れることを明らかにしている。現在策定が行われているWebプログラミング言語の最新規格であるHTML5は、Flashが得意とするマルチメディア機能の多くを提供し、プラグインを必要としない。
業界観測筋は、Adobeによる今回の動きは、FlashからHTML5へと重点を移行させる第一歩と見ている。調査会社の米国J.Gold Associatesのアナリスト、ジャック・ゴールド(Jack Gold)氏は、非Windowsデバイスが市場で増加する中、プラットフォームは多様化の一途をたどっており、それぞれに対応したFlashをメンテナンスすることは、Adobeにとって重荷になっていたと指摘する。これに対し、HTML5アプリケーションは、同規格をサポートするすべてのモバイル・ブラウザで動作し、各ハードウェア・プラットフォームごとに調整を加える必要がない。
(Joab Jackson/IDG News Serviceニューヨーク支局)



























