アップル、マルチタッチに関する特許を獲得――申請から3年を経て
スマートフォン市場でAppleが独占的な立場をさらに強める可能性も
最初に申請を行ってから3年以上を経て、Appleがようやく「iPhone」のタッチスクリーンに関する特許承認を得た。タッチスクリーン式のスマートフォン市場で、Appleが独占的な立場をさらに強める可能性がある。
米国特許第7966578号によると、Appleは、「タッチスクリーン・ディスプレイを備えるポータブル多機能デバイスと連動して使用するための、フレーム・コンテンツを含むページ・コンテンツの表示技術に関するコンピュータ実装方法」について使用権を認められたという。
要するに、この特許はAppleに対し、「静電容量式マルチタッチ・インタフェース」(現在のスマートフォンが一般的に採用している、いわゆるタッチスクリーン・インタフェース)の完全な所有権を与えるものである。静電容量式マルチタッチ・インタフェース技術は、ユーザーがさまざまなマルチタッチ・ジェスチャーを使用しながらタッチスクリーンを操作する方法を指す(例えば、Webページを1本指でスクロールし、2本指でそのWebページ中のフレームを操作するといった動作である)。
実際のところ、この特許は非常に幅広い項目を網羅しており、特定のタッチスクリーンを利用するタブレットや音楽プレイヤーのメーカーにも影響がおよびそうだ。
とある情報筋は「PC Mag」サイトに対し、Appleは競争相手を排除するために同特許を根拠としてさらなる訴訟を起こし、HTCやSamsung、Motorola、Nokiaといったライバル社の“いじめ”に走るかもしれないと語った。また別の特許専門家は、この特許申請が極めて詳細なものだったことから、(他のメーカーが)iPhoneに匹敵する製品を作ることが困難になり、ひいてはイノベーションが滞るおそれがあると指摘している。
もっとも、こうしたシナリオは“最悪の状況”を想定した場合のものだ。今回の特許承認が、必ずしもApple以外の多様なメーカーがひしめくタッチスクリーン式携帯電話市場の終焉を意味するわけではない。スマートフォン市場の未来は、Appleがこの特許を競合社に対していかに用いていくかにかかっている。もしもAppleが特許侵害のかどで任意の企業を訴えるならば、問題となるマルチタッチ・インタフェースがAppleの同技術を直接的に複製したものであることを証明しなければならないだろう。HTCのような大手企業が、iPhoneのタッチスクリーンのあらゆる特徴を丸ごとコピーするとは思えない。
最も考え得るものは、Appleが同技術を他社にライセンス供与し、この特許を法廷外で活用していくというシナリオだ。この場合、iPhoneや「iPad」と同じようなタッチスクリーンの仕組みを利用したいと考えるすべての企業が、Appleに一定額の特許利用料を支払うことになる。
(Elizabeth Fish/PC World米国版)



























