新世代スマートフォン対決!!――BlackBerry Storm vs. iPhone
性能、価格など、さまざまな角度から徹底比較米国の携帯電話事業者であるAT&T、T-Mobile、Sprintの各社が続々と新機軸を打ち出すなか、米国Verizon Wirelessも10月8日、カナダのResearch in Motion(RIM)の新型スマートフォン「BlackBerry Storm」を自社の携帯ネットワークで11月からサポートすると発表した。はたしてこの新しいスマートフォンは“iPhoneキラー”となるだろうか。本稿では、BlackBerry StormとiPhoneを性能や価格など、さまざまな角度から徹底比較する。
iPhoneに真っ向から勝負を挑む BlackBerryの新型モデル
RIM初のタッチ・スクリーン搭載デバイスとなる「BlackBerry Storm」(写真1)は、物理キーボードのキー操作感を模した“クリッカブル”スクリーンを装備するのが最大の特徴だ。また、EV-DO Rev.AまたはHSPA 3G方式の携帯ネットワークをサポートし、内蔵メモリは1GBで、カード・スロットを使って記録容量を最大16GBまで拡張できる。
Verizonは米国で、BlackBerry Stormが“iPhoneキラー”となることを期待しているが、はたして同製品は米国Appleの人気デバイス「iPhone」に太刀打ちできるのだろうか。以下では、通話品質、データ通信機能、価格など、さまざまな角度からBlackBerry StormとiPhoneを比較してみよう。
■通話品質
Verizonは毎年どの調査でも、携帯通話品質において常に高い評価を得ている。通話切れの少なさとネットワークの全体的な信頼性が同社の強みだ。また、米国J.D. Power and Associatesの最新調査によると、Verizonは顧客サービスとサービス費用の面で、米国のiPhoneユーザーが加入するAT&Tよりもすぐれている。つまり、通話品質を最も重視する場合は、Verizonを利用すればよいということだ。
■データ通信機能
VerizonとAT&Tは、全米をカバーする3Gネットワークを擁している。Verizonの3GネットワークはCDMAベースのEV-DO Rev.A方式を、AT&Tの3GネットワークはGSMベースのHSPA(High- Speed Packet Access)方式を採用している。Computerworld米国版が今年実施した調査では、AT&TとVerizonの3Gネットワークはほぼ同様のデータ通信速度を提供したが、AT&Tのほうが最大ダウンロード速度、平均ダウンロード速度、平均アップロード速度が若干速かった。さらに、iPhoneはWi-Fiホットスポットを利用できるが、BlackBerry Stormは利用できない。このように、3Gデータ通信サービスに代わる安価な選択肢となるWi-Fiアクセス機能が利用できるという点で、この分野ではiPhoneのほうがすぐれている。
■価格
新世代スマートフォンの顕著な特徴の1つは、価格の安さだ。AppleとAT&Tが今年、iPhone 3Gを旧iPhoneよりも安い199ドルで発売すると発表し、その口火を切った。T-MobileとGoogleは、スマートフォン「T-Mobile G1」(写真2)をさらに安価な179ドルで投入することに踏み切った(関連記事)。VerizonもRIMも、BlackBerry Stormの小売価格をまだ明らかにしていないが、このデバイスが両社の期待どおり“iPhoneキラー”となるためには、200ドル以下の価格帯でなければならないだろう。
■エンタープライズ機能
iPhone 3Gは米国Microsoftの「Exchange ActiveSync」をサポートしたことから、エンタープライズ用途でも本格的に利用できるデバイスと考えられている。Exchange ActiveSyncはデータ同期サービスで、IT部門はこれを利用して、パスワード・ポリシーの設定、VPN設定のセットアップ、紛失または盗難にあったiPhone上のデータのリモート消去などを行うことができる。また、iPhone 3Gは、米国Cisco Systemsの「Cisco IPsec-VPN」にアクセスできるようになったことで大きな前進を遂げた。Appleはこれについて、「社内の機密データを伝送する際に最高レベルのIPベース暗号化が利用できるようになった」と述べている。
しかし、一部のアナリストが指摘しているように、BlackBerryは依然としてエンタープライズ向け無線デバイスの定番の座を保っている。というのも、IT部門がさまざまなセキュリティ・ポリシーを適用しながら、デジタルカメラの無効化、特定のBluetoothプロファイルの有効化/無効化、BluetoothでBlackBerryが「発見可能な」時間の長さの設定、BlackBerry上でGPS機能にアクセスできるアプリケーションの指定など、多彩な設定が行えるからだ。
■キーパッド
iPhoneもBlackBerry Stormも、T-Mobile G1が搭載するような物理的なスライド式キーボードを備えていないため、この比較は奇妙に見えるかもしれない。だが、RIMは、BlackBerry Stormに搭載の“クリッカブル”タッチ・スクリーンにより、タッチ・スクリーン・キーパッドの使い勝手を一新するとしている。同社によると、BlackBerry Stormの新しいタッチ・スクリーンは、デジタル・キーを押すとわずかに押し下げられるようになっており、ユーザーは物理キーボードのキーやマウス・ボタンを押したときのように感じる。このため、理屈の上では、スマートフォンのデジタル・スクリーン上でも、一般のqwertyキーボードのような感覚で楽にタイプできることになる。多くのユーザーが実際に試してみるまで確かなことは言えないが、BlackBerry Stormのキーボードは革新性と独創性にすぐれている。



























