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AMD、モバイル・プラットフォーム「Yukon」を正式発表

ねらいは高性能な超薄型ノートPCの低価格化
(2009年01月07日)

 米国AMDは1月6日、新たなモバイル向けプラットフォーム「Yukon」を正式発表した。Yukonは小型・低価格ながら、一般のPCと同等の機能を備えるノートPC向けに提供される。ラスベガスで1月8〜11日に開催される「International Consumer Electronics Show(CES)2009」でさらに詳しい情報が明かされる見込みだ。

 AMDは、Yukon採用の小型ノートPCはより高価な超小型ノートPCに匹敵するパフォーマンスを発揮するとしており、マルチメディアやゲーム、業務アプリケーションでの使用を見込んでいる。Yukon採用ノートPCは薄型/軽量で、スクリーン・サイズは10インチから14インチ、価格は499ドルから1,499ドルになるとのことだ。

 AMDの製品マーケティング担当ディレクター、バー・マホニー(Bahr Mahony)氏は、「売れ筋は11インチから13インチだろうが、OEMパートナーは市場のさまざまなニーズに向け、Yukonで多彩なサイズの製品を開発するはずだ」と語った。

 AMDのある幹部は昨年暮れごろ、「MacBook Air」のような超小型ノートPCは価格が高すぎると語り、「普通のユーザーは大枚をはたいてまで超小型ノートPCを購入したいとは思ってない」と指摘した。

 AMDは、Yukonを同社が「超薄型」ノートPCと呼ぶ新たなカテゴリに位置付けている。このカテゴリは、超小型ノートPCとネットブックの中間に位置する。「超小型ノートPCは高すぎ、一方のネットブックは価格こそ安いものの機能が限定されている」というのがAMDの主張だ。

 AMDは、米国IntelのAtomプロセッサが独占しているネットブック市場にも、また同じくIntelのMenlowプラットフォームがターゲットとしているモバイルPC市場にも参入する意志はないとのことだ。業界アナリストは、ネットブック市場は利幅が薄く、世界最大の半導体メーカーであるIntelと競争しても勝ち目がないからだと見ている。

 米国Hewlett-Packard(HP)は同社のノートPC「Pavilion dv2」にYukonチップを採用する予定だ(価格は未定)。AMDは、他のPCメーカーもYukon搭載のノートPCを計画しているかどうかについては明言を避けた。

 Yukonプラットフォームは、「Neo」プロセッサ(クロック周波数:1.6GHz)と「M690T」チップセット、「ATI Radeon」グラフィックス・コントローラを備える。サポートするRAMは1GBで、Windows Vistaに対応する。AMDは、YukonプラットフォームもNeoチップも、価格とリリース予定を明らかにしていない。

 IntelがMacBook AirやLenovoの「X300」、富士通の「LifeBook P8020」、HPの「EliteBook 2530p」といった超小型ノートPCに使われている専用の低電力チップを提供するなか、NeoチップはAMDにとって救世主になるはずだ。

 Yukonは2008年11月、製品ロードマップのアップデート版で初めて明らかにされた。アナリストらによると、このアップデート版はAMDが巨額の赤字から脱却し、業界トップのIntelに対する競争力を高めるための対策だったという。

 AMDは、CESでゲーマーやヘビー・ユーザー向けにデスクトップ用のPhenom IIプロセッサも発表する予定だ。複数の小売りサイトによると、同チップは8MBのキャッシュを備え、クロック周波数は2.8GHz〜3GHzだという。同社は昨年、Phenom IIのクロック周波数を空冷システムで4GHz、液体窒素冷却システムで最高5GHzにクロックアップさせている。

 今年の中旬までには、マザーボードのソケットにDDR3メモリーのサポートが追加され、一般ユーザーがより高速なPhenom IIを利用できるようになりそうだ。DDR3はDDR2より広い帯域幅により、CPUとメモリー間のデータ転送速度が向上している。

(Agam Shah/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)

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