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MIT、無線送電実験に成功――2m先の電球に無線で電力を供給

将来はノートPCの無線充電などに応用
(2007年06月11日)

 電力を無線で供給することに米国マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが成功した。送電距離は限られるものの、ノートPCの駆動に必要なレベルの電力なら無線で送ることができると、研究チームは説明している。

 MITの研究チームが実証実験に使用したシステムは、物理的に接続されていない電力源と60ワットの電球(7フィート=約2.1メートル離れている)から成るもので、実験は「WiTricity」(Wireless Electricity)と呼ばれるプロジェクトの一環として行われた。研究チームによると、電波のような電力ビームを2点間で伝送し、60ワットの電球を点灯させることに成功したという。

 今回の実験結果により、研究チームが昨年秋の論文で説明した概念が実証された。研究者らは声明で次のように述べている。

 「WiTricityの技術を使えば、ノートPCを駆動するのに十二分なレベルの電力を、部屋程度の広さの範囲でほぼ全方向的に、かつ効率的に伝送できる。送電距離は限られているが、2つのコイルの間を物体が完全にさえぎっていても送電が可能だ」

 WiTricityを応用すれば、対応するトランスミッタを搭載したノートPCを、ACアダプタをコンセントに接続しなくても充電できる。もちろん、バッテリなしでノートPCをダイレクトに駆動させることも可能だ。

 WiTricityの技術は、近接したコイル間で電力を伝送する電源トランスで使われる磁気誘導に似ている。だが、磁気誘導の場合はコイル間の距離が長くなるにつれコイルの効率が低下すると、研究者は説明している。

 実験の詳細は、ScienceExpressに6月7日付けで発表された論文で紹介されている(論文全文の閲覧は有料)。ScienceExpressは『Science Magazine』のオンライン版で、同誌の掲載記事を出版前から公開している。

 MITの研究チームのメンバーは、MITのピーター・フィッシャー教授とマーティン・ソルジャシク教授、および4人の大学院生などだ。WiTricityの研究は、米国陸軍研究所(MITの軍事用ナノテクノロジー研究所)、全米科学財団(NSF)、エネルギー省の助成を受けている。

 MITの研究チームによる無線送電実験の成功が報じられると、電気技術者のニコライ・テスラ氏が1899年5月にコロラド州コロラドスプリングズで行った有名な実験を引き合いに出したブログ記事が多数登場した。ただ、この実験の実際の成果は不明とされている。

 テスラ氏はトーマス・エジソンの下で働いたことがあり、テスラ・コイルの発明などで知られている。

(ジョン・コックス/Network World オンライン米国版)

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