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ジョブズ氏、iPhoneのSIMロック解除阻止を明言

「ロック解除への対抗はアップルの責務」
(2007年09月19日)

 米国アップルのCEO、スティーブ・ジョブズ氏は9月18日、英国ロンドンでの「iPhone」発表会において、iPhoneのSIM(加入者識別モジュール)ロック解除を試みるハッカーに対抗することは同社の責務だと語った。アップルがiPhoneのロック解除と戦う意思を公の場で示したのは、これが初めてだ。


英国でのiPhone販売について説明するアップルのCEO、スティーブ・ジョブズ氏

 ジョブズ氏は、ロンドンにあるアップルの販売店を訪れ、英国でのiPhone販売を11月9日から開始すると発表した。その際、最近急激に広まりつつあるSIMロック解除行為をやめさせる意思がアップルにあるかどうか尋ねられた同氏は、「いたちごっこになっているが、機先を制することができるよう努力している。今後もロックを解除しようとする者はいるだろうが、それを阻止するのがわれわれの仕事だ」と答えた。

 この数週間、iPhoneに搭載されているSIMカードを別の携帯電話サービス・プロバイダーのものと交換し、そのプロバイダーのネットワークでiPhoneを利用できるようにするためのツールが相次いで登場している。iPhoneの販売地域は今年11月まで米国内に限られており、ロック解除は米国外に住む人々がiPhoneを使う唯一の手段となっている。

 iPhone Dev Teamは、無料のロック解除ツールをポストしたのに続き、グラフィカル・インタフェースを搭載したロック解除ツール「anySIM」を9月17日にポストした。

 またiPhone Dev Teamが無料ツールをリリースする1日前にも、iPhoneSIMFreeを名乗るグループが、オンライン小売業者のネットワークを通じて、自分たちが開発したロック解除ツールの販売を開始している(価格は45ドル〜99ドル)。

 ロンドンの会場にいた調査会社ガートナーのアナリスト、カロリーナ・ミラネシ氏は、ジョブズ氏の決意はともかく、消費者の側はiPhoneのロック解除にきわめて慎重に対応する必要があるとアドバイスする。というのも、利用するキャリアによっては月額料金が跳ね上がる可能性があるからだ。

 英国でiPhoneのサービスを独占的に提供することになっているO2(オーツー)は、3種類の定額プラン(英国では「tariff」と呼ばれている)を用意しており、その月額料金は70〜110ドルとなっている。

 ミラネシ氏によると、O2のように定額プランを実施するキャリアは英国では比較的少ないという。同氏は、英国や欧州各国のキャリアの大半が従量制を採用しているとしたうえで、「ロックを解除し、O2から他のキャリアに乗り換えてインターネットや電子メールを多用したら、請求書を見てびっくりするかもしれない」と語っている。

 O2は、Wi-Fiプロバイダーのザ・クラウドと契約を結び、英国と北部アイルランドにあるおよそ7,500のホットスポットに無制限でアクセスできるようにする予定だ。

 iPhoneの音楽機能やインタフェース、あるいはWebブラウジング機能に魅力を感じるのであれば、「iPod touch」を選択するという手もある。これは、iPhoneが英国で発売された後に、違約金を支払って現在のキャリアから乗り換えるのは避けたいと考えているユーザー向けの選択肢だ。

 ミラネシ氏によれば、アップルはiPod touchを今月中に英国でリリースする計画だという。

 SIMロック解除を防ぐ方法について、ジョブズ氏は詳しく説明していないが、iTunesを使ったファームウェア・アップデートという方法が採られる可能性が高い。今年6月末のiPhoneの出荷以降に実施された2回のファームウェア・アップデートは不具合やセキュリティに関係するもので、ロック解除に対応するものではなかった。

 なお、IPhoneSIMFreeは、将来実施されるファームウェア・アップデート後も自分たちのロック解除ツールが機能することを保証していない。

 ロック解除を完全に防ぐのは、おそらく不可能であり、「アップルとハッカーのいたちごっこ」と語ったジョブズ氏も、このことを暗に認めている。「われわれが猫なのか、ネズミなのかはわからない」と同氏。

 ミラネシ氏も、「ジョブズ氏は機先を制すると言ったが、言うは易く、行うは難しだろう」と語っている。

(グレッグ・カイザー/Computerworld オンライン米国版)

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