ゲイツ財団、米国7州で公共図書館のインターネット接続高速化を支援
約700万ドルを2組織に助成し、共同で米国民のデジタル・デバイド解消を目指す米国Microsoftの共同創業者、ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏が運営するビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(The Bill and Melinda Gates Foundation:以下、ゲイツ財団)は12月18日、米国内7州の公共図書館でのインターネット接続の高速化を支援するパイロット・プログラムに取り組む2つの組織に対して、700万ドル近くの助成金を提供したと発表した。
この助成金の提供先は、ブロードバンド接続の普及を促進する非営利団体Connected Nationと、米国図書館協会(ALA)の情報技術政策局(OITP)。助成金は、アーカンソー、カリフォルニア、カンザス、マサチューセッツ、ニューヨーク、テキサス、バージニアの各州の公共図書館におけるインターネット接続環境の改善に使われる。
ゲイツ財団の米国図書館担当副ディレクター、ジル・ニシ(Jill Nishi)氏は、今回のパイロット・プログラムの趣旨について、「図書館のインターネット接続速度の向上を支援することは、情報や教育、経済的機会などを活用するチャンスをすべての人に保証することに貢献する」と説明したうえで、次のように訴えている。
「全米の公共図書館は、米国民の間に存在するデジタル・デバイド(デジタル格差)を解消するうえで不可欠の役割を果たしてきた。しかし、地方政府や地域コミュニティ、図書館支援者は、図書館が高速で信頼性の高いインターネット・サービスを地域住民に提供し続けることができるように、さらに多くの取り組みを進めなければならない」(ニシ氏)
ゲイツ財団とConnected Nation、OITPは、各州の図書館当局と協力し、パイロット・プログラムの対象州にある全公共図書館のインターネット接続速度が、少なくとも1.5Mbps以上に改善、維持されるように取り組む。
今回、ゲイツ財団から約610万ドルの助成を受けたConnected Nationは、公共図書館幹部や地方政府の幹部など、図書館のブロードバンド・インターネット接続をサポートできる有力者を各州で集めて、ブロードバンド・サミットを開催する手助けをする。
一方、85万1,889ドルの助成を受けたOITPは、州の図書館当局がブロードバンド接続を可能にするための戦略策定に役立つよう、各種の調査結果やノウハウを提供する。また、どうすれば公共図書館が利用者のためにブロードバンド接続を持続的に提供できるかといった課題についての事例をまとめる。
経済危機の深まりとともに、全米で公共図書館の利用者が急増している。求職者や学生、そしてインターネット接続環境を持たない貧困層の間で、インターネット利用サービスの需要が高まっていると、図書館関係者は訴えている。
ALAの最近の報告によると、公共図書館の実に73%が、その所在する地域において無料で使えるインターネット・アクセス環境を提供している唯一の公共機関となっている。にもかかわらず、3分の1の公共図書館が、インターネット接続の回線速度が遅すぎるために利用者のニーズに対応できていないのだ。
(Grant Gross/IDG News Serviceワシントン支局)
























