グーグル vs. ルイ・ヴィトン、AdWordsを巡る商標権侵害裁判は欧州裁判所へ
米国での同裁判は州地裁によって正反対の判決も米国Googleの「Google AdWords」の商標権侵害を巡る裁判が、欧州の最高裁判所で行われることになった。同問題はこれまで欧州の法廷では裁かれたことのない分野であり、判決の結果次第では、Googleの広告収入に大きな影響を与える可能性もある。
2004年、フランスの高級ファッション・ブランドLouis Vuittonは、AdWordsのシステムは同社の商標権を侵害しているとしてフランスの裁判所に告訴し、勝訴した。
AdWordsは、Googleの検索結果と連動して広告を掲載するサービスである。広告主は自社広告を特定のキーワードと関連づけることで、そのキーワードが検索された場合にのみ、検索結果ページに自社の広告を掲載することができる。
AdWordsのインタフェースは、広告主に特定のキーワードとそのバリエーションを提案する。英国を拠点とする国際法律事務所のPinsent Masonsが運営する、IT関連の法律情報ブログ「Out-law.com」によると、Louis VuittonはGoogleが提示するキーワードに「Louis Vuittonの偽物」「Louis Vuittonのレプリカ(複製)」などが含まれていることに対し、「商標の偽造/不正広告/ブランド・イメージに対する損害である」として訴えていた。
Pinsent Masonsで知的財産所有権問題を担当する弁護士、イアン・コナー(Iain Connor)氏は、Googleはブランド所有者の許可を得ずにブランド名を販売しており、これは商標権の侵害に当たるというLouis Vuittonの主張を説明した。
フランス最高裁判所は、Louis Vuittonの主張を支持する判決を言い渡している。Googleはこれを不服として上訴したため、裁判はルクセンブルグにある欧州裁判所(ECJ)に持ち込まれている。Connor氏によると、ECJでGoogleが勝訴した場合、フランスの裁判所はECJの判決に従わなければならないという。なお同裁判の日程は未定で、ECJが判決を下すまで1年近くかかる可能性もある。
一方、Googleは5月5日、英国とアイルランドで商標とキーワードに関するポリシーを変更したばかりだ。これにより両国の広告主は、商標権がなくても商標を含むすべてのキーワードに入札できることになった。
数年前よりGoogleは、北米でも同様のポリシーを採用しており、複数の企業/団体から提訴されている。ちなみに、過去、カリフォルニア州とニューヨーク州の裁判所は、正反対の判決を下している。
Connor氏は欧州での裁判について、「過去に同様の判例はない。ただし、欧州地域では商標に関する法律が統一されている。そのためECJの判決は、欧州連合27カ国に影響し、統一した商標・キーワード関連ポリシーを決定することになる」との見通しを示した。
GoogleはAdWordsシステムで莫大な利益を上げている。なお、この件についてGoogleにコメントを求めたが、まだ回答は得られていない。



























