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データセンターは地域活性化の起爆剤となるか

グーグルのデータセンター建設で、「二匹目のどじょう」をねらう地方自治体
(2007年03月30日)

 3月25日〜28日にネバダ州ラスベガスで開催された、データセンターの管理に焦点をあてたイベント「AFCOM(Association For Data Center Network&Enterprise system Management)2007」では、地方自治体や外国政府によるデータセンターの誘致活動が目を引いた。背景には、米国グーグルが6億ドルの予算を投じて建設しているデータセンターの“成功事例”があるようだ。

 グーグルは現在、ノースカロライナ州レノア市(人口1万7,000人)に、6億ドルの予算を投じて大規模なデータセンターを建設中だ。このデータセンターが早くも地元住民と地元経済に恩恵をもたらしている。

 同社のデータセンター計画は今年1月に発表されたもので、建設地はレノア市の中心地から1マイル(約1.6km)以内にある。現在、400〜500人がデータセンターの建設に従事しており、そのほとんどは他の地域からやってきた作業員だ。彼らは地元のホテルに泊まり、地元の店で買い物をするため、地元経済の活性化に一役買っている。

 グーグルのデータセンターはダウンタウンに近い。レノア市の経済開発担当ディレクター、P.ケイ・レイノルズ氏は、「データセンターが完成すれば、グーグルのスタッフはダウンタウンでランチや買い物をすることになるだろう」と期待を寄せる。

 グーグルは現在、同データセンターで働く社員を全米で募集している。例えば、データセンター施設管理者として、5万平方フィート(約4,600平方メートル)以上のデータセンター管理経験がある人材を募集中だ。同データセンターでは約210人が雇用される予定で、これはレノア市役所の職員数に匹敵する。

 レノア市に隣接するカトーバ郡の経済開発局長、スコット・ミラー氏は、「グーグルの計画は、この地域がデータセンターの立地に適していることを裏付けるものだ」と語り、他の大手企業にもラブコールを送る。

 「バーガーキングがマクドナルドと同じ交差点の角に出店するように、ほかの大手企業もこの立地がデータセンターに最適だと判断してくれるだろう」(ミラー氏)

 カトーバ郡では、レノア市から約20マイル(約32km)の場所に200エーカー(約81ヘクタール)のデータセンター用地を開発している。かつてこの地域は家具の製造で栄えていたが、家具製造の拠点が人件費の安い海外に移ったため、同地域では過疎化が問題になっていた。

 ミラー氏は、データセンターの誘致を地域の活性化につなげたいと考えている。しかし、グーグルがレノアをデータセンターの建設地に選んだという事実だけで、他の企業のデータセンターを誘致できるとは楽観していない。同氏はAFCOM 2007へ赴き、カトーバ郡がデータセンターに最適な立地であることを積極的にアピールした。

 「カトーバ郡では、米国のほかの地域よりも電力コストを抑えられる。米国の一般的な電力料金は、1キロワット当たり6〜11セント以上が相場だが、カトーバ郡が属するノースカロライナ州は、1キロワット当たり4.5〜5セントだ。さらにデータセンター用地には、家具メーカーを想定して構築された堅牢な配電網も完備されている」(ミラー氏)

 一方、ベルギーの事業開発推進機関で責任者を務めるピエール・ルクラーク氏も、ベルギーの電力料金は米国に比較して格安であり、同国がデータセンターの設置に適していることを強調した。

 テキサス州エルパソ市の地域経済開発局長ボブ・クック氏は、市の政策としてデータセンター誘致が最優先課題であると明かす。

 企業が施設を移転、新設する理由はさまざまだ。例えば多くの自動車メーカーが米国南部に製造工場を設置したのは、人件費が安く、かつ労働組合が存在しなかったことが背景にある。

 しかし、このような土地にデータセンターを建設できるのは、大規模企業だけと見る向きも多い。

 AFCOM 2007に出席したシステム管理者からは、「中小規模企業の場合、本社の拠点から遠く離れた場所にデータセンターを建設するようなことはしない」との声も聞かれた。

(パトリック・ティボドー/Computerworld オンライン米国版)

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