「5年がかりでグーグルに勝つ」――バルマーCEOが描くマイクロソフトの中長期戦略
新クラウド・サービスや仮想化、スマートフォン市場での取り組みについても言及「Microsoftは、検索事業でGoogleの“本当のライバル”になりうる唯一の企業だろう」――9月25日、米国MicrosoftのCEO、スティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏は公の場でそう語った。同氏は、この分野におけるMicrosoftの“本気度”を強調し、あわせてクラウド・コンピューティングや仮想化、スマートフォンといった注目市場における同社の勝算を説明した。
James Niccolai
IDG News Serviceサンフランシスコ支局
「営業利益に影響を与えたとしても、検索市場での地位強化をめざす」
25日に米国シリコンバレーの団体Churchill Clubが主催したディナー・イベントのステージに立ったバルマー氏は、「われわれは、検索のビジネス・モデルを根本的に再構築することに取り組まなければならない」と述べた。「市場を無理やり攻略しようとしても、うまくいかない。ユーザーのためにこの分野を再定義することで、初めて大きな前進を遂げることができる」(同氏)
検索市場でGoogleに対抗しうるようなビジネス・モデルを構築するには、相当な時間がかかる。「5年がかりの仕事だ」とバルマー氏。だが、Microsoftはその挑戦に多大な資金を投入する構えだ。同氏によると、Microsoftは先ごろ同社の株主に、「今後数年間、営業利益全体が5〜10%減少することも覚悟のうえで、検索市場での地位強化をめざしていく方針を伝えたという。
検索事業への注力は同社が以前から強調していたことであり、この日のバルマー氏の講演で、特に初めて判明した情報というものは1つを除きなかった。その1つとは、10月に同社が開催するソフトウェア開発者向けの年次コンファレンス「Professional Developer Conference(PDC)2008」(関連記事)で、ひそかに進行中のクラウド・コンピューティング・プロジェクト「Project Red Dog」の説明が行われるという情報だ。
Project Red Dogは、米国Amazon.comのクラウド・コンピューティング・サービス「Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)」になぞらえて「EC2 for Windows」と呼ばれている、とバルマー氏に質問したベンチャー・キャピタリストのアン・ウィンブラッド(Ann Winblad)氏は話した。ウィンブラッド氏はバルマー氏を目の前にして、Red Dogの詳しい説明を求めたが、バルマー氏は、6週間後のPDCまで待ってほしいとだけ答えた。(次ページに続く)
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