マイクロソフト、Azureの自社運用版は提供しないことを明らかに
すべてのAzureサービスはマイクロソフトのデータセンターを介して提供Microsoftは今週、同社のクラウド・コンピューティング・インフラ「Windows Azure」をユーザー企業にライセンス販売し、オンプレミス(自社運用型)・ホスティングを認める計画はないことを明らかにした。
Azureは、データベース、OS、アプリケーション開発といったさまざまな機能をサービスとして提供するクラウド・コンピューティング・サービス・インフラである。かねてから、Microsoftがこれらのサービスの一部、あるいはAzureインフラそのものをユーザー企業に所有させ、各社のITネットワーク上にホスティングする形態も提供するのではないかと噂されていた。
しかしMicrosoftは、PR会社を通じて送付した電子メールと自社ブログへの書き込みの中で、現段階ではすべてのAzureサービスは同社のデータセンターで稼働しているもののみを提供するとした
同社のシニア・ディレクター、スティーブン・マーティン(Steven Martin)氏は、ブログ・エントリの中でで「オンプレミス実装を目的とした『Windows Azure』なるものを販売することは考えていない」と述べている。同氏はこの決定の理由を、同社がAzure向けに開発するいわゆる「イノベーション」を、Windows ServerやSystem Center製品を通じて利用できるようにするためだとしている。
「Windows Azureは、Windows Serverコードベースのエクステンションである。当社はこのために大量の新しいIPを用意して、クラウド・コンピューティング・インフラを築いた。この知的財産は、Windows Serverコードベースと共有され、最終的にWindows ServerやSystem Centerなどのオンプレミス・テクノロジーに到達する」(マーティン氏)
Azureは、昨年10月にロサンゼルスで行われた「Microsoft Professional Developers Conference(PDC)」で発表された。ユーザー企業は、Azure上でアプリケーションを開発したりホスティングしたりできるが、現在のところはテスト・リリース版(Community Technology Preview版)のみが利用可能となっている。早期採用しているユーザーの一部は、すでにAzure上でアプリケーションを構築し、稼働させている。先日、Azureが停止する事故が起きたが、同社によればルーチンのOSアップグレード作業が原因だったとしている。
Microsoftは、Azureの一般利用がいつ開始されるかについては、まだ公表していない。同社CEOのスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏は先月、金融アナリストに対し、「今年11月に開催されるPDCまでには一般公開する予定だ」と語っている。
また同社は、「今後もコミュニティからフィード・バックを集め、そこから得た知識を考慮に入れてWindows Azure製品ロードマップの開発・策定に取り組みたい」とも述べている。将来方向転換して、Azureをユーザー企業にライセンスすることにした場合に備えて、逃げ道を用意しているようだ。
(Elizabeth Montalbano/IDG News Serviceニューヨーク支局)



























