マイクロソフト、無料セキュリティ・ツールで海賊版OSチェックを実施
海賊版Windowsには「Security Essentials」をインストールさせない措置米国Microsoftは、先日から無償提供を開始した新たなマルウェア対策ツール「Security Essentials」において、海賊版Windowsで稼働するマシンにはインストールできないようにする対策を採っている。
9月29日(米国時間)から提供が始まったSecurity Essentialsは、簡易的なアンチウイルス/アンチスパイウェア機能を備えたソフトである。セキュリティ・ソフトを購入できない(あるいは購入する意志のない)ユーザー向けの製品とされている。
Microsoft Genuine Windowsチームのディレクター、アレックス・コーチス(Alex Kochis)氏は、29日付けのブログ・エントリの中で、「Security Essentialsをインストールする際には、PCにインストールされているWindowsが正規品であることをチェックする」と述べている。「Genuine Windows」とは、製品のアクティベーションや、PC上で稼働しているWindowsが正規品かどうかを定期的にチェックする検証/通知など、同社の海賊行為防止のための技術/取り組みに対する包括的な呼称だ。
Security Essentialsをインストールするプロセスの途中で表示されるライセンス検証画面では、「Microsoft Security Essentialsを使用できるのは、正規品であり、正式にライセンスされたWindowsを利用しているお客様です」と表示される。この画面のあとに実行される検証チェックに失敗すると、Windowsを購入できる同社サイトのリンクが表示される。
Microsoftではこのような“正規品チェック”を、無償提供のものも含め多くのソフトウェアで実施している。ただし、「Internet Explorer 8(IE 8)」やWindows Update経由で提供されるセキュリティ・アップデート(パッチ)などは、海賊版Windowsにもインストールすることができる。
海賊版ユーザーがセキュリティ・パッチやセキュリティ・ツールをインストールできないようにするという措置を巡っては、これまでもたびたび議論が繰り返されてきた。海賊版ソフトが利用されている場合でも、そのPCがマルウェアに感染したりハイジャックされたりすると、他のPCへの影響が及ぶ可能性があるとして、海賊版ユーザーも含めあらゆるユーザーを保護する必要性があるという主張も少なくはない。
だが、Gartnerの主任セキュリティ・アナリスト、ジョン・ペスカトーレ(John Pescatore)氏は、「Microsoftが、海賊版WindowsユーザーにSecurity Essentialsを無償提供する合理的な理由は何もない」と指摘している。無償のセキュリティ・ツールはSecurity Essentials以外にも存在しており、Microsoftでなければ提供できないセキュリティ・パッチとは性格が異なる、というのがその理由だ。
「ある自動車にリコールが発生したとしたら、たとえユーザーが中古車として購入していたとしても、自動車メーカーはその修理を行う義務があるはずだ。一方で、車の購入者に衛星カー・ラジオを無償提供するといったケースでは、中古車の購入者にまでそれを提供する必要はない」(ペスカトーレ氏)
(Gregg Keizer/Computerworld米国版)
























