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中国の無線LAN規格「WAPI」推進団体、IEEEによる“妨害”を非難

(2006年05月31日)

 中国独自の無線LANセキュリティ仕様「WAPI(WLAN Authentication and Privacy Infrastructure)」の国際標準化を推進する半官半民のワーキング・グループは、米国の競合団体が倫理に反する妨害行為を行ったと非難し、WAPIの国際標準化を却下した国際標準化機構(ISO)の暫定投票結果を最後の土壇場で覆すことをねらっている。

 中国ブロードバンド(寛帯)無線IP標準工作組(BWIPS:China Broadband Wireless IP Standards Working Group)は、米国電気電子技術者協会(IEEE)の国際標準化プロセスにおける振る舞いに対し、「IEEEはこれまで、あらゆる手を尽くしてWAPIを粉砕しようと、倫理に反する不当な行動を繰り広げてきた」と強く非難している。

 例えば、WAPIの提出文書中の一連の文法誤りを指摘したことなどは、IEEEの「文化的優越主義」の表れだ、とBWIPSは指摘する。

 こうしたWAPIの取扱いに関する非難は、ISOの6月の会合を目前にしたBWIPSの新たな“働きかけ”である。この会合でISOのメンバーは、IEEE 802.11i規格を満場一致で承認した今年3月の投票結果を追認するかどうかを判断する。3月の投票で、ISOのメンバーによってWAPIの国際規格採用が却下された際、同会合に出席した中国の代表団は、その決定に対して怒りをあらわにした。

 BWIPSは、「手続き上倫理に反する妨害があったため、3月の投票結果を受け入れることはできない。これらの妨害が十分に解消されないかぎり、さらなる措置を講じていく権利を中国は留保する」と述べている。

 一方、IEEEは、WAPIが既存の無線LAN技術との後方互換性に欠けていることや、IEEEのメンバーがWAPIのワーキング・デバイスを入手できないことなど、複数の理由から、WAPIの国際標準化を却下したとしている。IEEE 802.11ワーキング・グループの見解は、1月に公開された文書で概説されている。

 BWIPSはISOに対し、この投票プロセス中に表明されたWAPIに関するすべての否定的コメントを「不当で無効」と宣言し、中国代表団と協議することを求めている。

 WAPIの国際標準化プロジェクトは、かなり前から論争の的になっていた。同技術は、2003年に中国独自の無線LAN製品規格「GB15629.11-2003」のセキュリティ・プロトコルとして発表された。当時の規則では、外国企業がWAPIのライセンスを受けることはできず、外国企業が中国独自規格に対応した無線LAN製品を中国国内で販売するには、その製品の技術詳細を中国企業に開示して製造させることが必要とされていた。だが、中国国内で独自規格への準拠を義務づけ、IEEEの802.11規格に基づいた無線LAN製品の販売を禁止するという試みは、結局国外からの猛反対にあい、棚上げされている。

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