どうなる2009年の企業IT投資――現場報告からその行方を探る
企業ユーザー2社のIT責任者が語るIT投資の現実と展望2009年の企業IT支出を巡っては、さまざまな憶測が業界を飛び交っている。実際のところ現場の実態はどうなのか。Computerworld米国版では、その実情を探るべく米国とドイツのそれぞれに本社を置く企業ITユーザー2社のIT責任者にインタビューを試みた。前者は医療機関にスタッフの派遣および管理サービスを提供する企業、後者は自動車業界向けにエンジニアリング・サービスを提供する企業である。
Eric Lai
Computerworld米国版
“痛み”を最小限に抑え予算削減を試みる
ヘルスケア・プロバイダー「Schumacher Group」
米国ルイジアナ州ラファイエットのSchumacher Groupは、病院の救急救命室の医療スタッフ派遣および管理サービスを提供する、創立14年、従業員数750人のヘルスケア・サービス・プロバイダーである。
ダグラス・メネフィー(Douglas Menefee)氏は3年前に同社のCIOに就任、社内情報システム全体をアップグレード/リプレースするプロジェクトの全権をゆだねられた。しかし、米国の経済危機の深刻化が伝えられるようになった数カ月前、経営幹部陣から2009年のIT予算を半分に縮小したいと告げられた。
プロジェクトを失敗に終わらせたくないと考えた同氏は、IT予算の削減を最小限にとどめるために、ねばり強く交渉を行った。その結果、ある妥協点を導き出すことに成功した。それは、「予算削減を20%にとどめる代わりに、当初計画したとおりの成果を出す」というものだった。
その目標を達成するべく、メネフィー氏は現行の全プロジェクトの見直しに着手した。まずは短期ROI(投資効果)を追求する小規模プロジェクトは中止し、規模の大きいプロジェクトも縮小もしくは延期することにした。例えば、同社で採用しているPeopleSoftの財務ソフトウェアのアップグレード計画は現在(12月4日時点)も見合わせたままだ。
縮小の対象としたのは、とりわけ高額なコンサルティングや統合作業を要するプロジェクトである。同社では「仕事をコンサルタントに100%丸投げするのではなく、それを50〜70%に抑えることにした」という。
メネフィー氏は2008年にすでに複数のサーバを購入していることから、2009年は(使用期限の切れる)Cisco Systemsのネットワーク機器をリプレースする以外、データセンター関連のハードウェアの購入は一切行わない方針だ。
その一方で、仮想化技術の採用を拡大し、現在稼働している140台のサーバの効率化を図る。また、ストレージに関しては、「2009年中に新たなSAN(Storage Area Networks)を購入しないで済む方法を模索する」としている。
























