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オラクルのサン買収

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HP、サン顧客獲得に向け移行キャンペーン「Sun Complete Care」を展開

オラクルの「サン将来計画」が不透明なうちにSolarisユーザーを呼び込む
(2009年07月17日)

 米国Hewlett-Packard(HP)は7月16日、Sun Microsystemsの顧客を取り込むための各種サービスや値引きプランを盛り込んだ移行キャンペーン「Sun Complete Care」を発表した。

 長年のライバルであったSunがOracleに飲み込まれようとしている今の状況は、HPにとって顧客獲得のチャンスでもある。Sunは2日前の14日、2009会計年度第4四半期(4-6月期)の売上高が前年同期を大幅に下回るとの見通しを発表したばかりだ。そんなSunにとって頼みの綱であるOracleだが、米国司法省(DOJ)による反トラスト審査との絡みもあり、同社はSunのユーザーを安心させるだけのメッセージを打ち出せないでいる。

 HPのSun Complete Careプログラムは、UltraSPARCプロセッサ搭載のマシン上でSolaris OSを利用しているSunユーザーに的を絞ったもの。無料の移行コンサルティング、特別な融資条件(90日の支払猶予期間など)、サーバ下取りクレジット/リベート、Solaris下取りによる「HP-UX 11i」の最大85%オフ、トレーニング・プログラムの最大30%オフなど、さまざまなインセンティブが用意されている。


Solarisのログイン画面

 HPのインテグレーテッド・マーケティング担当バイスプレジデント、ポール・ゴッツェーゲン(Paul Gottsegen)氏は、同キャンペーンの目的を次のように語る。

 「当社は、Solarisが動作するx86ベース・システムのリーディング・サプライヤーであり、この技術への投資を増やしている。だからこそ、UltraSPARCのユーザーを対象に、x86システムへの移行サービスや値引きを提供するわけだ」

 同氏はさらに、「Sunハードウェアのユーザーは、大半がLinuxへの移行を考えるだろう。こうしたユーザーが当面の間、Solaris x86に移行するかもしれない」との見方を示している。

 一方、Oracleの側としては、DOJから反トラスト審査による足止めを食らわないかぎり、買収手続きを8月末までに完了したい考えだ。ちなみに、Sunの株主を集めて行われた16日の臨時株主総会で、Oracleの買収提案はSunの株主に承認されている

 OracleのCEO(最高経営責任者)、ラリー・エリソン(Larry Ellison)氏は、4月の買収合意発表の際に、Solarisを「市場で入手できる最高のUNIXテクノロジー」と力説。Java同様、Sun買収によって得られる重要な資産であることを内外に強くアピールした。

 だが、エリソン氏はそれ以降、Sunのハードウェアに関するOracleの計画について多くを語っていない。おそらくそれは、両社の幹部とも合併にかかわる法的制約に縛られ、合併後の詳しい製品変更について話せないためだ、とニューハンプシャー州ナシュアにある調査会社Illuminataのアナリスト、ジョナサン・ユーニス(Jonathan Eunice)氏は説明する。

 「彼らが直面している最大の問題は、不確実さだ。Sunの資産をOracleがどうするつもりかをSunが代弁することは不可能だし、Oracle自身が説明することもできない」(ユーニス氏)

 Solarisユーザーは今回のHPのキャンペーンをどう見ているのか。UltraSPARCサーバを運用しているEmerson ElectricのCIO(最高情報責任者)、スティーブ・ハッセル(Steve Hassell)氏は、現プラットフォームからすぐに移行するつもりはないようだ。

 「当社は現状で問題ないと考えている。仮にOracleが最終的にSPARCから撤退することになったとしても、直ちにそうなるわけではない」(ハッセル氏)

 なお、HPにとって今回のインセンティブ・パッケージは新しい試みだが、同様の状況で攻撃的なキャンペーンが行われることは以前からよくあった。今も大抵のベンダーが、特定のライバル企業を標的にしたキャンペーンを何かしら展開中である。例えばIBMは、HPを含むあらゆる競合他社の顧客をねらった「Migration Factory」と呼ばれる取り組みを、長年実施している。

(Patrick Thibodeau/Computerworld米国版)

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