iPhone OS 4、Androidの勢いをとどめることはできず?
iPhone OS 4の新機能、多くはAndroidで実現済み米国Appleの「iPhone」ファンにとって、次期OS「iPhone OS 4」の発表はビッグ・ニュースだった。新しいOSでは、マルチタスク操作や壁紙の設定、ホーム画面へのフォルダ配置といった基本的なことができるようになるからだ。
だが、iPhone以外のスマートフォンの間では、うこれらの機能は目新しいものではない。実際のところ、iPhone OS 4(Apple CEOのジョブズ氏は、このOSを「見事な」「すばらしい」「魅力的な」とほめちぎっていた)が提供する機能の大半は、以前からAndroidデバイスで使えていたものばかりである。
したがって、iPhone OS 4が単独で、モバイル市場で急伸を見せるAndroidデバイスの大きな脅威になることはないだろう。
機能比較:iPhone OS 4とAndroid
それではiPhone OS 4の新機能について、Androidの対応状況を見てみよう。
iPhone OS 4の目玉機能であるマルチタスクは、すでにAndroidエクスペリエンスの重要な要素となっている。ジョブズ氏は、iPhone OS 4のマルチタスク・インタフェースが「ベストだ」と主張するかもしれないが、この“新機能”搭載によってAndroidの勢いに歯止めをかけられたら驚きである。
しかも、iPhone OS 4のマルチタスク機能は、Appleによって慎重に選ばれた一部タスクでのみ有効であることを考えればなおさらだ。マルチタスク機能は、「ユーザー・エクスペリエンス向上」という美名のもとに提供されるかもしれないが、あくまでユーザーにできることを制限することで実現されるのだ。これに対し、Androidではこうした制限を設けないための工夫が凝らされている。
また、iPhone OS 4で追加される壁紙設定やフォルダ配置の機能は、Androidデバイスが備えるホーム画面のカスタマイズ機能のごく一部にすぎない。iPhone OS 4で提供されるユニファイド・メールボックス(複数アカウントのメールを1つのメールボックスで管理できる)も、すでにAndroid OSの基本的な要素だ。
一方で、電子ブックアプリ/オンラインストア「iBooks」との統合や、ネットワークゲーム向け機能「Game Center」は、iPhone OS 4独自のセールスポイントになるかもしれない。ただし、どちらもプロプライエタリなシステムであり、Appleエコシステムの中でのみその恩恵を受けられる。これは、Androidを選択するような人にとってはありがくないことだ。
モバイル市場におけるiPhone OS 4
iPhone OS 4は、iPhone 3Gや初代iPhoneのユーザーに、新OSのメリットをフルに享受したいと思わせ、アップグレードを促すことには成功するかもしれない(iPhone 3Gはマルチタスクなど一部の機能が使えず、初代iPhoneはこのOSとまったく互換性がない)。ただし、モバイル市場に大きな影響を与えるかどうかと問われれば、iPhone OS 4が単独でAndroidの成長を大きく鈍化させるようなことはないだろう。
端的に言えば、Appleは今回の新OSでライバルをリードしようとしているのではなく、ライバルに追いつこうとしようとしているとしか思えない。
(JR Raphael/PC World米国版)



























