iOS 4.1が重要な本当の理由
スマートフォン、そしてビジネスツールとしてのiPhoneの問題点が解決米国Appleは9月8日(米国時間)、同社のモバイルOS「iOS 4」の初のメジャー・アップデートとなる「iOS 4.1」をリリースする。同社はiOS 4.1のさまざまな改良点や新機能を公表しているが、iOS 4.1が本当に重要なアップデートである理由は、それらのリストからは見えてこない。
AppleはiOS 4.1を紹介するにあたって、このアップデートでiOS 4のエクスペリエンスに追加されるものに焦点を当てている。すなわち、HDR(High Dynamic Range)写真、Wi-FiによるHDビデオのアップロード、iTunes新バージョンの「Ping」「Game Center」といった機能だ。これらはいずれも魅力的だ。しかし、こうした機能はだれからも求められていなかった。これらは“待望の新機能”というわけではない。
AppleはiOS 4.1の重要なコンポーネントについて、9月1日の音楽イベントでiOS 4.1を発表した際などに、「このアップデートは、近接センサー、Bluetooth、iPhone 3Gのパフォーマンスについて報告されている問題にも対処している」といった説明でさらりと触れたにすぎず、こうした説明はあまり注目されていない。では、なぜこれらの問題の修正が重要なのか。
■近接センサー
近接センサーは、iPhoneが通話に使われているかどうかを認識するとされている。周囲の光などのファクターを感知し、iPhoneがユーザーの顔の近くにあるかどうかを判別する仕組みだ。この機能は、通話中にタッチスクリーン・ディスプレイを無効にし、ユーザーがほおでボタンを押してしまわないようにすることを目的としている。だが、残念ながら、iPhone 4の近接センサーは、多くのユーザーにとってアテにならない不安定な機能である。現状では、iPhone 4で通話をするのはギャンブルのようなものだ。
■Bluetooth
iPhone 4のBluetooth無線接続の品質問題を報告しているユーザーもかなりいる。iPhone 3GSでは問題なく使えていたBluetoothヘッドセットが、iPhone 4では音質が劣化して使い物にならなくなる場合がある。外出時や車の運転中にハンズフリー・コミュニケーションのためにBluetooth機能を利用しているビジネス・プロフェッショナルは多い。
■iPhone 3Gのパフォーマンス
iOS 4の問題点は、iPhone 4にかかわるものばかりではない。多くのiPhone 3Gユーザーが、iOS 4にアップグレードしたあと、iPhoneの動作がイライラするほど遅くなったと報告しているからだ。PCWorld米国版がリリース前のiOS 4.1を実際に試したところ、同OSに移行することで、iPhone 3Gのパフォーマンスが大幅に改善されることが確認できた。
Game Centerによるソーシャル・ゲームやiTunesのPingによる音楽関連のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)は、ある程度クールかもしれない。だが、これらによってスマートフォンとしてのiPhoneの機能性が根本的に変わるわけではない。HDビデオのアップロードやHDR写真の撮影をエキサイティングに思う人もいるかもしれない。だが、これらの機能によってiPhone 4がビジネス・ツールとしてより強力になるわけでもない。
世界中のユーザーがiOS 4.1のリリースを待ち構えているが、Appleが宣伝している機能が目当てなのではない。われわれが前に進めるように、このアップデートが上にあげた問題を解決してくれることを願いたいものだ。そうなれば、ユーザーは多彩な付加機能を楽しむ余裕ができるだろう。
※訂正:「iPhone 3Gのパフォーマンス」の項で、「iPhone 3G」と表記すべきところを誤って「iPhone 3GS」と表記していました。お詫びして訂正いたします。(2010/09/07 19:00 Computerworld.jp)
(Tony Bradley/PC World米国版)



























