ソーシャル・メディアとの付き合い方【後編】|エンタープライズSNS|トピックス|Computerworld

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【解説】

ソーシャル・メディアとの付き合い方【後編】

“フラット”になったメディアから流れる情報をどう見分けるか――。
(2012年01月13日)

インターネット上に存在する膨大な情報。しかし、その中から「意図的な告知」(いわゆる広告)と「一般的な情報」を見分けることは難しい。後編ではブロガーの記事と企業のソーシャル・メディア活用事例を基に、ソーシャル・メディアとの付き合い方を考察したい。

ソーシャル・メディアとの付き合い方【前編】はこちら

ブロガーのコンテンツをどこまで信じるのか

 専門職のライターではなく、一般利用者自身が作成したコンテンツを「CGM(Consumer Generated Media)」と呼ぶ。ブログやTwitterのようなソーシャル・メディアはCGMの代表だし、Amazon.co.jpの書評も読者が投稿できるという意味からCGMの一種と言ってよい。実は、初期のAmazon.comはプロの書評家を雇っていたらしい。その後、利用者自身の感想だけで十分だということになり、プロの書評家は姿を消したようだ。

 CGMを構成する人は、本当に「一般人」だが、検索エンジンの発達で、注目すべき内容があれば多くの人がアクセスするようになった。

 ブログの発達に伴って登場した広告戦略が「アフィリエイト」である。これはブログ記事で紹介された商品を購入すると、紹介した人に一定の手数料が支払われるというものだ。多くの場合、紹介者の識別には商品販売サイトを示すURLに、紹介者を示すキーワードを埋め込む。

 アフィリエイトはもちろん、一般的なCGMにはその内容に関して何の規制もない。個人の感想であろうと、商品の宣伝であろうと何でもありだ。薬事法で禁止されているような「ダイエット食品でこれだけやせました」「ガンが直りました」だって、「個人的な体験による感想です」と言い訳すれば、公共メディアのような規制の網をくぐることができる。

 こうした特性を鑑みた企業は、新商品をブログライター(ブロガー)向けに提供するようになった。集客力の高いブロガー(アルファブロガー)が取り上げることで、高い宣伝効果が期待できるからだ。本来、ブログは、個人的な感想が記載される場である。企業の広告よりもタレントのブログで推薦されていたほうが信用できる感じがするし、スポンサー契約のない一般人のほうがさらに信用できる気がする。しかし、実際には何らかの見返りを受けて書いている人も相当数いると聞く。

 こうして並べてみると、オールド・メディア、インターネット・メディア、有名人のCGM、一般人のCGMと、だんだんと規制が緩くなることがわかる。しかし「だからCGMは信用できない」と思ってしまった人は注意してほしい。そんなに単純な話ではないのだ。

 オールド・メディアには「PR」というページがある。記事のように見えても、隅のほうに「PR」と書いてあったら、それは記事ではなく広告だ。体裁が記事そっくりで、執筆者もその雑誌の常連だったりすると、一見しただけでは区別がつかない。しかし「PR」と書いてあるページは純粋な広告なのである。

 冒頭で述べたとおり、TVにも通販番組のような、番組だか広告だかわからないものがある。ダイエット食品のCMに登場する人は(おそらく)タレントではない人も多い。だからといって本当にそのダイエット食品でやせたという証拠にはならない。

 このように、今も昔もメディアというのは信用できないものである。だから、タレントが純粋に商品を勧めようと思ったら、相当な苦労が必要になる。

 「まつゆう* http://twitter.com/matsuyou」という女性タレントがいる。「ヤプログ!」というブログサイトのプロデュースをしたり、「まつゆう*のゆるゆるtwitter入門」という本を著したりするくらいソーシャル・メディアに詳しい人である。彼女は、時々お気に入りの化粧品などを紹介するのだが、「メーカーから頼まれたわけではありません」「本当に個人的に気に入っているんです」と、しつこいくらいに“やらせ”ではないことを強調している。個人的には信じてあげたいが、本当にスポンサーがついていないのかどうかは、所属事務所の経理担当でもないかぎり誰にもわからない。

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