AjaxベースのRIAはパフォーマンスに問題あり――多くのパワー・ユーザーが不満
フォレスターはAIRやSilverlightへの移行を提言米国の調査会社Forrester Researchが3月20日に発表した調査リポートによると、米国のパワー・ユーザーの多くは、Ajax(Asynchronous JavaScript + XML)をベースとするリッチ・インターネット・アプリケーション(RIA)のパフォーマンスに不満を感じているという。
同リポートでは、Ajaxアプリケーションに対するパワー・ユーザーの不満として、アプリケーションの複雑さや応答時間の長さを挙げている。
「複雑なビジネス・アプリケーション画面のローカル・レンダリングを行った場合、クライアントCPUによる処理にかなりの時間がかかる。Visual Basicベースのリッチ・クライアントからAjaxアプリケーションに移行した、あるヨーロッパの小売業者は、複雑な画面の初期読み込みに何秒もかかると嘆いていた。従来のクライアント・アプリケーションではほぼ瞬時に表示できたため、(Ajaxアプリケーションは)パワー・ユーザーに不評だ」(Forresterのリポートより)
Ajaxアプリケーション開発フレームワークではサーバ側にすべてのビジネス・ロジックを置くことが多く、その場合はユーザーと相互作業を行う際に、入力フィールドごとにWebブラウザとサーバの間で1往復の通信が必要となる。Ajaxアプリケーションの規模が大きくなると、1つの画面に50個ものフィールドがあるようなケースも少なくない。
一方で、アプリケーションにはパフォーマンス上の要件を満たすことも当然ながら求められる。そこで、Ajaxアプリケーション開発者はパフォーマンスを維持する方法として、従来のリッチ・クライアントに比べてリアルタイム入力検証を少なくしようとする。
ところが、リアルタイム入力検証はパワー・ユーザーが最も重視する機能である。それゆえ、入力検証を減らすのは難しく、結果としてパフォーマンスの問題を抱えるというわけだ。
Forresterによると、多くのAjaxフレームワーク・ベンダーは、こうした問題の解決に多大な努力を払っている。しかし、帯域幅を改善しても、Ajaxアプリケーションのパフォーマンスが思ったほど向上しないなどの新たな問題も生じているという。また、デスクトップPCでウイルス検知ソフトを稼働させ、JavaScriptコードを1行ずつチェックしている企業では、Webブラウザでのレンダリングが遅くなるという問題も起きている。
こうした問題は、Ajaxアプリケーション・ベンダーとWebブラウザ・ベンダーが同じ目標に向かって力を合わせることで克服できると考えられていた。しかし、実際はこれに逆行する動きが出てきている。例えばMicrosoftは、「Silverlight」と呼ばれるRIA技術をAjaxに取って代わるものと位置づけ、多大な投資を行っている。
Webブラウザの側に目を移すと、Mozillaは問題解決に必要な「数百人」規模のディベロッパーを確保できていない。またAppleのSafariはさほど普及しておらず、選択肢にはなりえないと見られている。
こうしたことから、Forresterはアプリケーション・ベンダーに対し、Silverlightや「Adobe AIR」といった次世代RIAプラットフォーム技術への移行を検討するよう提言している。
(Heather Havenstein/Computerworld米国版)






















