エンド・ツー・エンドでビジネス・プロセスの効率化を図る|ビジネス・コミュニケーション|トピックス|Computerworld

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ビジネス・コミュニケーション

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【特別企画】

エンド・ツー・エンドでビジネス・プロセスの効率化を図る

オンラインとオフラインの両環境で業務フローを緊密に統合
(2008年05月21日)

企業の競争力を高めるうえで、社内外の業務にかかわる情報の伝達時間を短縮することはきわめて重要だ。業務を短時間に完了させるだけでなく、業務効率の向上をはじめとするさまざまなメリットを享受できるからだ。そのために、企業はこれまで紙ベースの情報の電子化などさまざまな対策を講じてきた。しかし、紙ベースの処理を完全に無くすことは困難だ。紙によるオフライン・ベースの処理を含めて、ビジネス・プロセス全体をどうすれば有効に効率化できるのか。本稿では、そのための先進的なアプローチを紹介しよう。

情報の伝達能力の向上で
ビジネス・プロセスを効率化

 企業が業務を遂行するにあたっては、顧客や社内の関係部門、取引先との情報のやりとりを欠かすことはできない。そこで、企業ではさまざまな場面で各種の伝票や帳票を作成し、業務の遂行や次の業務プロセスへの引継ぎなどに用いてきた。

 このような、いわゆる「伝票処理」が、どれだけ早く、正確に実行できるかによって、企業の競争力が高まるといっても過言ではないだろう。一連の業務処理にかかる時間が短縮されれば、次の業務により早く着手でき、結果として生産性を向上することになるからだ。

 そのため、企業では伝票処理スピードを向上するため、さまざまな対策を講じてきた。その代表的な取り組みが伝票や文書の電子化である。紙ベースの情報を電子化すれば、情報の伝達スピードを飛躍的に高めることができる。

 これにより、顧客からのさまざまな要望に対して迅速に対応することが可能になり、顧客満足度の向上を図れる。そして、何よりも重要なのは、業務の自動化を推進する環境をいかに整備できるかということだ。

 もっとも、情報の電子化を推し進め、それらのメリットを享受できる環境を整えるには課題も少なからず存在する。最も代表的な課題が電子帳票における入力フォームの操作性/利便性の向上である。

 各種の申請業務を円滑に進めるためには、必要とされる情報を適切に入力してもらうことが不可欠であるが、実際には誤った情報が入力されて、そのままプロセスが進んでしまうことも少なくない。また、業務によっては複雑な入力ルール(ある商品を選択したら、ある項目が必須入力になるなど)が存在することも多く、誤入力や記入漏れを防ぐための、わかりやすい入力インタフェースが不可欠なシーンも多く見られる。

 一方で、現実的な問題として、特に社外とのやりとりではFAXなどを用いた紙ベースでのやりとりを完全に廃することはきわめて困難である。紙のプロセスと電子プロセスのシームレスな統合も課題のひとつである。

 こうした課題にどのように取り組めばよいのか。その解決策として注目されているのが「Adobe LiveCycle ES(Enterprise Suite)」(アドビ システムズ)を使ったビジネス・プロセス自動化のアプローチである。

PDFならではの付加機能で
オフライン環境や紙での申請業務も効率化

 PDFは「見た目」の再現性の高さが、その特徴として広く知られているが、実は社内や社外とのビジネス・コミュニケーションを向上させるさまざまな機能をサポートしていることをご存じだろうか。

 ”PDFフォーム”はこうした便利な機能のうちの1つである。この機能を活用することで、入力ルールが複雑な場合や、通常のWebアプリケーションではカバーできないオフラインでの入力が必要な場合でも対応できるようになる。

図1:業務にあわせたPDFフォームの機能拡張例

 実際に、大手都市銀行などがサイトにアップロードしている申請書類は入力可能なPDFフォームを使っているものも多い。例えば、「新規契約」といった特定の項目を有効にしなければ条件を変更することができないチェックボックス機能が盛り込まれていたり、西暦で入力すべきところに和暦を入力した場合に訂正を促す機能などが実装されていたりするものもある。

 各種の申請書を作成するにあたっては、入力すべき情報を確認するために作業を中断しなければならないことも少なくない。LiveCycle ESを利用すれば、記入途中で保存し、あとで入力を再開するといった、紙ではおなじみの入力フローを、無償配布のAdobe Readerを利用できるクライアント環境さえあれば実現できる。

 一般的なWebアプリケーションでは、このように、いったん入力を中断してしまうと、入力作業を初めから再度やり直す必要があるが、LiveCycle ESで権限付与されたPDFフォームを利用することでそうした問題にも対応することが可能なわけだ。

 PDFフォームでは、PDFそのものに複雑な入力ルールに対応したガイダンス機能をつけることもできるし、LiveCycleのほかの機能と組み合わせて、RIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)でシーケンシャルに入力した情報を、自動的に複雑なレイアウトのPDFフォームに展開することも可能だ。

 このような入力支援機能を実装しておけば、社員や顧客が行おうとしている手続きの流れや段階に応じて適切にサポートすることが可能になり、入力ミスを少なくし、作業時間を短縮することできる。当然ながらPDFフォームに入力された情報は、XMLなどのトランザクション・データとして抽出することで、既存の業務システムやデータベースとのデータ連携を図ることも可能になる。こうしたPDFと既存システムのデータ連携も、LiveCycle ESを使って自動化することができる。

 また、PDFといえば印刷がつきものだが、PDFフォームを利用することで、紙でしか申請や届出ができない業務の効率化も可能だ。具体的には、PDFフォームへの入力情報を、動的に2次元バーコードに書き出す機能を利用する。印刷された2次元バーコードをスキャナーで読み込めば、データをXMLなどで電子的に取り込める。この2次元バーコードと連動したPDFフォームもLiveCycle ESのソリューションで実現可能だ。

 従来、このような電子(入力)→紙(申請)→電子(業務システムへのデータ・エントリー)のプロセスでは、OCRや人による再入力など、データの正確性や効率の面で多くの課題のがあったが、2次元バーコードの利用で、こうした課題を根本的に解決できる。

図2:LiveCycle ESによる申請・申し込みプロセスの自動化例

 
ワークフローを監視し
全社業務の最適化を支援

 さらに、LiveCycle ESで特筆すべきなのが、業務全体のワークフローを改善するに役立てることができることだ。

 LiveCycle ESは、他のシステムとの情報のやり取りを前提としたPDFベースのワークフローを構築することもできる。これにより、PDFを単なる入出力環境として利用するだけでなく、承認、決済のプロセスにも利用できる。またPDFで情報をやり取りできるほか、Webだけでなく、添付ファイルという形式で、メールを使ったコミュニケーションにも統合できるため、エンド・ツー・エンドのプロセス構築が可能になる。

 加えて、パフォーマンスのモニタリング・ツールを利用することで、ワークフローのボトルネックを視覚的に把握でき、その情報を基にビジネス・プロセスの改善作業に取り組むことも可能となっている。これにより、ビジネス・プロセスの全体最適化を推進し、業務全体を迅速かつ効率的に遂行するための基盤を構築することができる。

 このように、LiveCycle ESは情報の電子化を切り口に、段階的にビジネス・プロセスの改善へとつなげていけるソリューションと位置づけられる。まず、PDFを情報入力時のインタフェースとして用いることで、情報の電子化を推進できる環境が整えられ、2次元バーコードを初めとした拡張機能を用いることで、紙ベースのオフラインのプロセスも統合することが可能になる。

 そうした取り組みを通じて、紙文書の電子化に必要な時間やコストを削減することによって、従来業務の効率化が進むだけでなく、最終的にはワークフロー全体を柔軟にコントロールできるようになると期待できる。

 すでに、三菱東京UFJ銀行や経済産業省といった企業や官公庁では、LiveCycleのテクノロジーと連携したPDFフォームを使って業務プロセスの自動化を進めており、浦安市でも紙ベースの申請業務によって発生していたシステムへの情報入力のコストや手間、入力ミスを削減するために2次元バーコードを使ったPDFフォームを利用している。

 PDFフォームは、無料で配布されているAdobe Readerさえあれば利用できるため、導入のためのハードルはきわめて低く、その活用範囲は、業種・業態を問わず幅広い。さらに、既存のバックエンドとの連携や、従来のWebアプリケーションではカバーできないオフライン環境、紙での申請業務にも対応できるなど、LiveCycleとPDFフォームは、今までにない新しいアプローチを提供している。

 企業間の競争が激化するなかで、企業には従来の枠を超えた、顧客、業務への迅速な対応力が求められている。その力を高めるためにも、LiveCycleは欠かせない存在になりそうだ。

(Computerworld.jp/取材協力:アドビ システムズ)

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