揺れるIOC、プレスセンターのネット規制で中国当局らと話し合い
「規制を受け入れた」との一部報道は公式に否定一部の報道によると、国際オリンピック委員会(IOC)の幹部は7月30日、北京オリンピックを取材する報道関係者の拠点となるメーンプレスセンター(MPC)からのインターネット・アクセスについて、中国当局と交渉の結果、規制を受け入れたことを明らかにしたという。ただしIOCは翌7月31日、「規制を受け入れた事実はない。現在も中国側に規制解除を求めている」として、報道を否定している。
報道によると、IOCで報道委員長を務めるケビン・ゴスパー(Kevin Gosper)氏は、「IOCの一部担当者が、オリンピック競技と無関係なサイトであること条件に、特定サイトへのアクセス規制を受け入れることで、中国当局側と合意した」とコメントしたという。
中国当局は現在、ポルノや暴力的な表現を含むサイトのほか、台湾やチベット、ウイグル自治区などの独立を支持するサイトや、反政府的な内容を掲載しているサイトへのアクセスを制限している。
北京オリンピック組織委員会(BOCOG)で広報担当を務めるサン・ウェイド(Sun Weide)氏は7月31日、国営新華社通信に対し、「他の国々と同様、中国でも法に従ったインターネット規制を行っている。一部サイトへのアクセスが困難な理由は、中国の法律により禁止されている内容が記載されているためだ」と説明した。
Sun氏は、「滞在中の外国人ジャーナリストが、競技や中国について報道するための通信体制は、十分に整っている」と述べ、規制は問題ないと主張した。
これに対し、報道の自由を主張するグループ国境なき記者団(RSF)は、「開会式の9日前になって、中国当局はさらなる挑発的行為を行い、またひとつ約束を破った。大会期間中の検閲に対するわれわれの懸念は、高まる一方だ」との声明を発表した。
またRSFは、「(ネット規制解除ができなかった)IOCは、メディアに自由な報道を保証する手腕に欠ける」として、IOCを強く非難した。ちなみにRSFのサイトは、中国からのアクセスが遮断されている。
さらに中国在住の外国人ジャーナリスト団体である在中国外国記者協会も、以下のような声明を発表した。
「中国当局によるネット規制は、報道の自由に反するだけでなく、過去の五輪と同様の報道体制を保証したIOCの方針にも矛盾している。北京を訪れる数千人のジャーナリストは、中国在住の特派員らが日々経験している検閲行為を、身をもって知ることになるだろう」
BOCOGは今年4月、IOCのガイドラインに従い、オリンピック開催中のネット・アクセスを保証すると発表した。その際、大会開催前の最後の現地視察を行ったIOC調整委員会会長のハイン・フェルブルッゲン(Hein Verbruggen)氏は、「BOCOGはインターネット・アクセスを含む生中継などのメディア・サービスをはじめ、ブランド保護、大気改善に向けた緊急環境対策など、あらゆる分野において保証すると確約した。われわれは(BOCOGの姿勢に)満足している」と語っていた(関連記事)。
なおIOCは7月31日、「中国によるネット規制に合意した事実はない。北京入りしたVerbruggen氏とオリンピック競技実行主任のギルバート・フェリ(Gilbert Felli)氏は、MPCのネット規制を解除するよう、中国側に要請している」と発表した。
(Steven Schwankert/IDG News Service北京支局)



























