マイクロソフト、セールスフォースを提訴
9件の“コア・テクノロジー”の特許を侵害したとして米国Microsoftは5月18日、米国Salesforce.comを特許侵害で米国連邦地裁に提訴した。MicrosoftはSalesforce.comが9件の特許を侵害していると主張している。
Microsoftが提訴する側に回るのはめずらしい。同社は、特許訴訟で標的にされることは多いが、自ら訴訟を起こすことはめったにない。Microsoftの35年間の歴史において、特許侵害で他社を提訴したのは、これまでにわずか3回だ。
市場調査会社である米国Enderle Groupのアナリストロブ・エンダール(Rob Enderle)氏は、「Microsoftが(特許において)積極的に他社を追い込むのは非常にめずらしい。だが、今回の対象は、Microsoftにとってコアとなる特許であり、同社の“秘宝”ともいえるものだ」とコメントしている。
5月18日にシアトルの連邦裁判所に正式に提出されたMicrosoftの訴状によると、Salesforce.comは、WebベースのCRMソフトウェアおよびサービス、そして、ハードウェアおよびソフトウェアのサポートにおいて、Microsoftが特許を持つ技術を使用しているという。
特許のなかには、一見して、特許請求の範囲がかなり広いと思われるものがいくつかある。MicrosoftがSalesforce.comに侵害されたと主張している9件の特許のうち1件は、「組み込みメニューのあるWebページを提供し、表示するためのシステムおよび方法」というタイトルであり、さらに別の特許は、「コンピュータ・ディスプレイにおいて、ツールバーをスタッキングするための方法およびシステム」というタイトルだ。
エンダール氏は「これらの特許は一般的すぎるため(Microsoftは)保護できないと、Salesforceは考えたのではないか。非常に一般的になっているような特に古い特許は、保護するのが難しいことがある」と指摘する。
なおSalesforce.comの広報担当ディレクターであるゴードン・エバンス(Gordon Evans)氏は5月18日、訴訟に関するコメントを避けた。
一方、Microsoftは積極的にコメントを出している。Microsoftの知的財産およびライセンシング担当次席法務顧問、ホラシオ・グティエレス(Horacio Gutierrez)氏は声明の中で、「Microsoftは、数十年に渡ってソフトウェア業界におけるリーダーであり、イノベーターであり続けてきた。すばらしいソフトウェア製品/サービスを市場に提供するため、今後も毎年数十億ドルという投資を行う。(中略)そうした投資を保護することは、顧客やパートナー、株主に対するわれわれの責任である。そのため、他社がわれわれの知的財産権を侵害した場合、傍観することはできない」と述べている。
こうした動きに対しエンダール氏は、「Salesforceは(同社が特許侵害と提訴された技術を使用したとしても)『Microsoftは口先ばかりでなにもしない』と考えた可能性が高い。しかし、これらの特許技術はMicrosoftの“ビルディング・ブロック”であり、同社製品を差別化するものだ」と語っている。
(Gregg Keizer/Computerworld米国版)



























