“統合”から“拡張”まで幅広いニーズに応えるデルの最新サーバ「PowerEdge R815」
2010年以降、新規サーバ導入の目的は、業務システムにおける「効率的な統合」と、外部向けサービスにおける「効率的な拡張」(ハイパースケール)に二分されていくと考えられる。この2つの領域を幅広くサポートする戦略的なサーバとして、デルが新たに発表したのが「PowerEdge R815」だ。
サーバ需要の回復とともに、さらなる “コンパクト・高性能”へのニーズが拡大
いわゆるリーマンショックに端を発する世界同時不況により、2009年における各企業の投資意欲は日本国内でも急速に冷え込んだ。この影響はITにも大きく表れており、調査会社によると、サーバの出荷金額は、前年比で17〜20%も下落したという。
ただ、一部に見られ始めた業績の回復により、2010年は反転の芽が出てきている。デルのラージエンタープライズ・マーケティング サーバ マーケティング マネージャを務める布谷恒和氏も、「これまでの投資抑制の揺り戻しもあり、2010年以降のサーバ市場は、ふたたびプラス成長に転じると予想されています。もちろんデルとしても、その市場予測を上回るペースで攻勢をかけていきます」と、強い意欲を示す。
では、今後のサーバ市場における主戦場となるのは、どのようなフォーム・ファクタであろうか。
現在、x86サーバの出荷台数のうち、80%以上を占めているのが「100万円以下」の価格帯のサーバである。こうした低価格製品への需要シフトは、今後ますます加速していくことになりそうだ。一方で、搭載プロセッサのコア数に着目すると「クアッドコア」の比率がすでに50%を超えており、マルチコア化への流れが顕著である。
こうした流れは低価格サーバにさらなる高性能化を求める、すなわち“コンパクトで高性能”に対する企業の強いニーズの表れと言えよう。そこでの主要ターゲットとなるのが、ラックマウント型の2Uサイズ/2ソケット・サーバだ。
サーバの購買傾向は、「効率的な統合」と 「効率的な拡張」へ二分化
こうした2U2ソケットクラスのサーバこそ、まさにデルが伝統的に強みを発揮してきた領域である。事実、この半年間におけるデルの出荷実績からも、「サーバ100台以上の大型案件において、2ソケットサーバが占める比率が急拡大している」(布谷氏)という好調ぶりが見てとれるという。
では、実際にどんな企業が、2U2ソケットクラスのサーバを積極的に導入しているのだろうか。業種別にみると、その約80%を情報サービス分野が占めており、金融やエンターテインメントといった業界の企業がこれに続くという。
こうした最近の購買傾向を踏まえつつ布谷氏は、「2010年以降の新規サーバ導入の動機は、業務システムにおける効率的な『統合』と、外部向けサービスにおける効率的な『拡張』(ハイパースケール)に二分されていくのではないか」と予測する。
限られた社内ユーザーを対象とする業務システムには、引き続き運用コスト削減と生産性向上が強く求められており、サーバ台数の集約とリソースの有効活用によるROI(投資対効果)の向上が大きなテーマとなっている。
一方、不特定多数のユーザーを対象とする外部向けサービスは、利用ピークの予測が難しく、将来の負荷変化に対しても迅速かつ柔軟にリソースを増強していくことが必要となる。サービスに対するコストを削減し、競争優位性を獲得していくため、スケールアウトと仮想化を基本とした効率的なサーバの拡張が大命題となるのである。
そうしたなかでサーバに求められる要件が、単体としての低コスト化や小型軽量化であり、ラック1本あたりのスペースにいかに大きなパフォーンスを実装できるかという高密度化なのである。
4ソケットのマザーボードを新規設計し 従来の2倍となる大容量メモリを搭載
上記のようなニーズの高まりを先取する形で、デルが新たにリリースしたx86サーバが「PowerEdge R815」だ。企業における効率的な拡張(ハイパースケール)への取り組みをサポートし、その一方で効率的な統合へのニーズにも応えることが可能な、幅広い用途レンジをカバーする戦略的な製品である。
PowerEdge R815は、12コア(または8コア)のサーバ向けプロセッサ「AMD Opteron™ 6100シリーズプロセッサ」を採用している。最大の特長は、2Uサイズのコンパクトな筺体でありながら、4つのCPUソケットを備えた新設計のマザーボードを採用している点にある。初めは2CPUサーバとして導入し、あとから4CPUにアップグレードすることも可能だ。
「新しいSocket G34に対応したAMD Opteron™ 6100シリーズプロセッサは、メモリ・サポートが従来のデュアルチャネル DDR2-800MHzからクアッドチャネル DDR3-800/1066/1033MHzに強化され、容量も1.5倍に拡張された。R815でも最大32本のDDR3メモリ・スロットを備える。昨今、仮想化はもちろん、オンメモリデータベースやWebサービスのキャッシュなどの用途で、大容量メモリへの要求がますます高まっているが、R815ならAMD Opteron™プロセッサの『ダイレクトコネクト・アーキテクチャ』を活かした、卓越したメモリ性能が得られる」(布谷氏)
1ラックあたり最大1,008コアの 高密度実装を実現
4ソケットをフルに使い、4CPUサーバへの拡張を図ることで、PowerEdge R815はさらに強力なパフォーマンスを発揮することになる。
12コアのAMD Opteron™ 6100シリーズを4個搭載した場合、R815の筺体あたりコア数は48となる。2Uサイズの同サーバは、標準的なサーバ・ラックに最大21台マウントすることができるため、ラックあたりで実に1,008コアという高密度実装を実現するのである。
「インターネットなどを通じて不特定多数のユーザーを相手にサービスを提供するシステムでは、負荷変化に応じてより多くの同時接続をサポートする『窓口』を、いかに柔軟かつ迅速に増やすことができるかがポイント。PowerEdge R815では、コア数の多さと大容量メモリを活かした拡張性でその課題に応える」(布谷氏)
また、基幹系データベースやERP、CRMなど、これまで主として大型のサーバ上で運用されてきた重いワークロードの業務アプリケーションについても、4ソケット設計ならではの大容量メモリとパフォーマンスをサポートするPowerEdge R815であれば、十分に移行を検討できる。
なお、サーバ可用性のさらなる向上を目的に、PowerEdge R815では業界で初めてSDカード・スロットがデュアル搭載されている。
「最近、ハイパーバイザやLinuxなどのサーバ起動用ソフトウェアをSDカードに収め、サーバ本体に組み込んで運用するケースが増えている。だが、SDカードの破損などのトラブルが発生すると、起動できなくなるおそれがある。そこで、PowerEdge R815ではSDカード・スロットを2つ搭載し、SDカードそのものを冗長化することで可用性を大きく高めている」(布谷氏)
このように大きなポテンシャルを秘めたPowerEdge R815は、5月中旬には出荷開始が予定されている。最新4ソケット・サーバを扱いやすい2Uサイズで、しかも従来の2ソケット・サーバとそれほど遠くない価格帯で導入できるというインパクトは、多くの企業でIT戦略に光明をもたらすことになりそうだ。
PowerEdge、およびDELLロゴは、米国Dell Inc.の商標または登録商標です。
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