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サーバ

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【特別連載】

最新ブレード・サーバ研究

第3回 ブレード・サーバで実現するグリーンIT
(2009年07月21日)

 多くの企業にとって「グリーンIT」対応は悩ましい課題だ。それを解決するための現実的かつ有力な方法は、サーバの集約と集中管理、そしてサーバ全体の省エネ化である。最近のブレード・サーバは、高密度化設計に加え、グリーンIT化を支援するさまざまな機能を備えており、省エネのみならずITコスト削減に大きく寄与する。

企業での取り組みが本格化する
グリーンIT対応

 これまで企業は、「いかに大きな収益を上げ、成長するか」といった観点から、その存在意義が評価されてきた。しかし、近年はそれだけではなく、社会の一員として果たすべき責任(CSR:Corporate Social Responsibility)の比重が大きくなりつつある。

 特に世界的な意識の高まりを見せているのが、環境問題への対応だ。地球温暖化ガス(CO2)の排出量削減、廃棄物の適切な処理、天然資源の消費量の抑制など、環境配慮のための具体的な行動が、今日の企業には求められているのである。

 一方では、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(通称:省エネ法)が2008年に改正され、これまで工場や事業所を単位としていたエネルギー管理の義務が企業全体に課せられるなど、環境規制も強化されつつある。オフィスやサーバ・ルームなどでの省エネ努力が、コンプライアンスの観点からも迫られているのである。

 そうした中で加速しているのが、いわゆる「グリーンIT」への取り組みだ。

 これまでITは、物流や業務の効率化、資源消費の削減などを通じて環境保護に貢献してきた。しかし、処理する情報量の増大とともに、サーバなどのIT機器が消費する電力は上昇の一途をたどっている。いまやITは環境に対する負荷要因になりつつあり、消費電力の抑制・削減が急がれているのである。


 では、企業のグリーンITの取り組みはどのような状況にあるのだろうか。CIO Magazineが実施した2009年度のIT投資動向調査によると、従業員1,000人以上の大企業の中でグリーンIT対応を「すでに実施」していると回答したのは13.8%に上り、「1年以内に実施予定」(17.1%)と「3年以内に実施予定」(23.2%)とする回答を合わせると過半数の54.1%に達している(有効回答:181件)。

 こうした調査結果からも、企業におけるグリーンITに対する関心の高まりを見て取ることができる。

最もシンプルな解決策は
省エネ・サーバへの移行

 企業がグリーンITに乗り出す理由はほかにもある。

 これまで企業の多くは、さまざまな業務のIT化や業務の拡大にあわせてサーバの導入・増設を進めてきたが、その規模が拡大するに従って、必然的にサーバや空調機器などに要する電力コストも増大してきた。しかし、世界的な経済危機の勃発を契機に、システムのパフォーマンスや機能を損なうことなく、これらの固定費をいかに軽減できるかが、経営上の重要な課題になってきたのである。

 そうした中で、最もシンプルかつ即効性の高い解決策として浮上してきているのが、最新機能を備えた省エネ設計のブレード・サーバへのリプレースである。

 実際に、最新鋭のブレード・サーバはどのような設計思想を取り入れ、どのような機能を実現しているのだろうか。今回も最新のブレード・サーバとして富士通の「PRIMERGY BX900 S1」(以降、BX900)を取り上げ、一般的なラック・サーバと比較しながら、グリーンITの実現に向けたメリットを明らかにしていこう。

 前回まで検証してきたように、BX900では、最新の高密度設計により、さまざまな側面から省エネ化を実現している。例えば、同等のリソースを備えた従来型ラック・サーバ(富士通製)に比べ、設置スペースで約57%、消費電力・CO2排出量で約40%、ケーブル本数で約90%、運用手番で約75%の削減を実現できるという。

 こうした省スペース化や省電力化、運用効率化は、当然のことながらコスト削減効果を生み出し、サーバのリプレースのために投資したコストも短期間のうちに回収できると考えられる。

 では、どうやって、このような省エネ効果を実現しているのだろうか。

 ここで重要になるのが、高密度実装環境における省電力と冷却の両立、そして、空調面でのきめ細やかな配慮による冷却コストの低減である。

 まず注目したいのがシャーシ全体の効率的な冷却設計と省電力の両立だ。BX900では、前面から背面へとスムーズかつ効率的に冷却するエアー・フローを形成することによって、サーバを高密度実装した環境においても最小限のファン駆動で、高効率な冷却と省電力化の両立を図っている。


 シャーシ内に搭載されるサーバ・ブレード本体についても、ハニカム形状穴のフロント・パネルの採用により、業界最高の35%を開口させるなど、効率的なエアー・フローの形成と省電力化に一役買っている。

 こうした省エネ効果を運用面からサポートする仕組みとして、BX900では「リニアFAN制御機能」を備えている。これは、室温や装置内の温度、サーバの負荷状態をリアルタイムに監視し、ファンの回転数を最適に制御するものだ。

 シャーシ内の各サーバ・ブレードの動作状況に応じて、動作中ブレードの後方のファン回転数を高め、停止中のブレード後方のファン回転数を低くするといった高度な制御を行うことで、いっそうの消費電力の低減を図っている。

消費電力制御と電源管理の自動化で
ITの運用を効率化しコスト削減を実現

 次に、消費電力制御やサーバ運用、電源管理の自動化の機能について見てみよう。

 BX900では、通常運転時の「最適パフォーマンスモード」から「低消費電力モード」に切り替えるだけで、サーバの消費電力を最小限に抑えたエコ運用を行うことができる。

 また、「電力上限制御モード」に切り替えることで、システム全体の消費電力の上限値を設定することも可能だ。サーバの運用中に電力が設定量を超えると、あらかじめ指定されたサーバ・ブレードの電源を自動的に切断し、許された電力の範囲内で運用を行うのである。

 「電源スケジュール運用機能」を利用すれば、最適パフォーマンス、低消費電力、電力上限制御の3つのモードを時間帯によって使い分けることも可能になる。

 上記のような消費電力制御機能をベースに、より効果的な電源管理を実現するために、BX900では、パワー・モニタ機能をサポートする「ServerView ManagementBlade Frontend」を標準装備している。

 同モニタ機能を利用することで、ブレード・サーバのシャーシ全体の電力消費量をリアルタイムに閲覧することが可能となる。閲覧時の電力消費量はもちろん、履歴を時系列でグラフ表示するなど、電力消費量を多角的な観点から“見える化”し、環境に配慮したサーバ運用を実現するのである。


 これらのハードウェア設計やリソース運用の自動化による省エネ化のメリットは、前回紹介した仮想化をベースとしたサーバ統合(物理サーバの集約・台数削減)との相乗効果によって、さらに大きなものとなっていく。

 例えば、仮想サーバ管理環境と、サーバ可視化・自動化ソフトウェア「ServerView Resource Coordinator VE」との連携により、負荷に応じてサーバ間で仮想マシンを移動させ、仮想マシンが稼働していないサーバの電源を自動的に切断したり、サーバが稼働していないシャーシの電源を自動的に切断したりすることも可能となる。


 消費電力制御や電源管理の自動化は、IT運用の効率化をもたらし、結果としてITコストの削減につながる。そういう意味で、グリーンITの取り組みは、あるべきサーバ運用のあり方を追求するITインフラ改革そのものだと言っても過言ではないだろう。

(Computerworld.jp)

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