インテル、ネットブック向けのデュアルコアAtomプロセッサ「N550」をリリース
さらなる性能向上と、シングルコアAtomと同等の長時間バッテリ駆動を実現米国Intelは8月23日、新しいデュアルコアのAtomプロセッサ「N550」を搭載するネットブックが同日発売されたと発表した。Atom N550は、ネットブックのアプリケーションおよびグラフィックス性能の向上と、長時間のバッテリ駆動を実現するとしている。
Atom N550を搭載したネットブックを発売したのは、台湾Acer、台湾Asustek Computer(ASUS)、日本の富士通、米国Lenovo、韓国LG、韓国Samsung、台湾MSI、日本の東芝など。
Atom N550は、ネットブック向けのAtomでは初めてのデュアルコア・プロセッサとなる。動作クロック周波数は1.5GHzで、1MBキャッシュを搭載。45nm(ナノメートル)プロセスで製造されており、DDR3メモリをサポートする。TDP(熱設計消費電力)は、シングルコア・プロセッサの「N450」と同等の8.5ワットとのことだ。
Atom N550は、ほとんどのネットブックに搭載されている従来のシングルコアAtom N450よりも処理速度が速いと、Intelは述べている。ユーザーは、既存モデルと同様に薄く、軽いN550搭載ネットブックでアプリケーションを高速に実行したり、720p動画を再生したりできるという。また、Atom N550搭載ネットブックのバッテリ駆動時間は、シングルコアAtom N450搭載機と同様とのことだ。
ネットブックは、小型のスクリーンとキーボードが特徴的な低価格PC。主にインターネット閲覧や、ワードプロセッサなど基本的なアプリケーションの実行用に設計されている。ネットブックは広く普及しているが、性能やグラフィックス品質の低さが批判を浴びている。Atomプロセッサの処理能力が限られていることがその一因だ。
デュアルコアのAtom N550は、従来のAtomに漸進的な改良を加えたものだと、Mercury Researchの主席アナリスト、ディーン・マカロン(Dean McCarron)氏は述べている。コンピューティングの要求が一貫して増大していることから、IntelはAtomのさらなる性能向上に迅速に手を打たなければならなかったという。
「技術の進歩に伴い、携帯電話端末にもデュアルコア・プロセッサが搭載されるようになるだろう」(マカロン氏)
そうした中でネットブックの性能がノートPCに追いつくかもしれないが、そうなれば、購入者の間に混乱が生じるだろうと、マカロン氏は指摘する。Intelは、製品カテゴリーをうまく区別するために、ノートPC向けプロセッサの性能をさらに高めていかなければならないと、同氏は語った。
おそらく、そうした混乱のあおりを最も受けるのは、IntelのCeleronプロセッサだろうと、マカロン氏は予想する。Celeronは、Intelのメインストリーム・ノートPC向けプロセッサ・ラインアップの下位に位置する製品であり、通常、ディスプレイが最大15.6インチのローエンド・ノートPCに搭載されている。
また、Intelは、ライバルの米国AMD(Advanced Micro Devices)に対するリードを維持するためにも、Atomの性能を向上させなければならなかったと、マカロン氏は指摘する。AMDは近いうちに、ネットブックおよびウルトラモバイルPC向けプロセッサを投入する予定だ。
AMDの低消費電力プロセッサ「Ontario」(開発コード名)は、CPUとGPU(Graphics Processor Unit)を単一のダイ上に統合したもので、今年第4四半期に出荷が予定されている。AMDの広報担当者によると、Ontario搭載コンピュータは来年初めに店頭に登場する見通しだという。
なお、Atomプロセッサは、ネットブック向けのほかにモバイル・インターネット・デバイス(MID)向けと簡易用途デスクトップPC向けがある。MID向けのデュアルコアAtomはまだないが、簡易用途デスクトップPC向けでは、デュアルコア製品としてAtom 330、Atom D510、Atom D525がラインアップされている。
(Agam Shah/IDG News Serviceニューヨーク支局)



























