「クラウド・インタフェース」策定に取り組む標準化団体OCC
目指すはクラウド・サービス間の互換性確保米国の大学を中心メンバーとする非営利団体が、クラウド・コンピューティングの“標準化”に取り組んでいる。OCC(Open Cloud Consortium)という名の標準化団体が目指しているのは、運営母体の異なるクラウド・サービスをシームレスに結び付ける標準インタフェースの確立だ。
Jon Brodkin
Network World米国版
OCCが目指すゴール
今日、IT業界で最も話題に上る言葉の1つはクラウドである。今の勢いがこれからも続くとしたら、ITの世界が近い将来クラウド・コンピューティングで埋め尽くされたとしても不思議でないだろう。では、そうなったと仮定して、そのとき各クラウド・サービスはそれぞれ「孤島」として扱われるのだろうか。それとも、すべてのクラウドはオープン・スタンダードによって結ばれることになるのだろうか。
米国イリノイ大学シカゴ校などが中心となって組織されたOCC(Open Cloud Consortium)は、まさしくこうした「クラウドの相互インタフェース」をテーマに掲げて活動している非営利団体だ。地理的に離れた場所にあるデータセンターをまたぐ、ストレージおよびコンピューティング・リソースのパフォーマンス向上と同時に、運営母体の異なるクラウド・サービスをシームレスに結び付ける仕組みの整備――これが、同コンソーシアムの目標なのである。
この目標を達成するうえでは、クラウド・コンピューティングをサポートするさまざまなソフトウェアの互換性を確保するインタフェースが不可欠だと、OCCは考えている。
例えば、Amazon.comの「EC2(Elastic Compute Cloud)」といったクラウド・サービスを利用している組織が、ほかのサービスに乗り換えるとしよう。その組織がOCCの標準仕様を採用していれば、サービスとのインタフェースを変更する必要はない、とOCCの議長で、イリノイ大学アドバンスド・コンピューティング研究所(LAC)/国立データ・マイニング・センター(NCDM)のディレクターを務めるロバート・グロスマン(Robert Grossman)氏は説明する。
「誤解してほしくないのだが、OCCはクラウド・コンピューティングの宣伝団体ではない。OCCは、いまだ明確には理解されていないと思われるクラウド・サービス間の互換性問題や、クラウドを広域展開する手段などを考えていく組織なのだ」(グロスマン氏)
もっとも、一部のベンダーがクラウドを大げさに宣伝しているせいで、こうしたインタフェースに関する技術的問題点は曖昧になりがちのようだ。「時には、技術的な議論を交わすのが難しくなるほど、(クラウドの)周辺には雑音があふれている」とグロスマン氏は苦言を呈する。
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