サン、クラウド事業へ本格参入の意向
具体的な計画は来月の「CommunityOne」で明らかに来月、米国Sun Microsystemsがクラウド・コンピューティング事業への本格参入計画を発表する。これは、同社社長兼CEO(最高経営責任者)のジョナサン・シュワルツ(Jonathan Schwartz)氏と、副社長兼クラウド・コンピューティング担当CTO(最高技術責任者)のルー・タッカー(Lew Tucker)氏が、2月3日にサンフランシスコで開催された米国SugarCRMの「SugarCon 2009」カンファレンスにおいて明らかにしたもの。
先月、InfoWorld米国版とのインタビューにおいて、タッカー氏は「Sun独自のクラウドを確立するつもりだ」と語っていた。同計画の具体的な内容は、3月18日にニューヨークで行われる同社の「CommunityOne」カンファレンスで公表されるという。
タッカー氏によれば、Sunでは将来的に、プライベート・クラウド、汎用クラウド、さらにはHPC(HighーPerformance Computing)やビデオ・ストリーミング向けの特殊クラウドなど、数多くのクラウドが出現するものと予測している。
「多数のクラウドが出現するなかで、当社はクラウド分野のトップ企業になることを目指している」(タッカー氏)
Sunがクラウド事業に参入すれば、「EC2(Elastic Compute Cloud)」サービスを提供する米国Amazonなどの企業と競合することになる。タッカー氏は、クラウド・コンピューティングが開発者にもたらす利便性を強調する。もしクラウド環境が存在しなければ、開発者はIT担当者に相談したり、マネージド・サービスを導入したりしなければならないが、「今やクレジット・カードが1枚あれば、すぐにクラウド上でアプリケーションを実行できる」(同氏)。さらに、従量制課金やスケーラビリティといったメリットも享受できる、と同氏は付け加える。
タッカー氏は、データセンターがクラウド環境に移行しつつある現状を指摘し、「データセンターこそが『次世代のコンピュータ』だ」と主張する。「パブリック・クラウドの分野では、50〜100の仮想マシンを連係させてさまざまなサービスを提供することもできるだろう。それが顧客専用の『仮想データセンター』となり、そこでアプリケーションを動作させることができるようになる」(タッカー氏)。
またCEOのシュワルツ氏は、クラウドの登場をオープンソース・コードが受け入れられ始めた当時の状況になぞらえ、クラウドはデータセンターを「民主化」するものだと主張する。「(オープンソースが登場した)当初は、外部のソースコードを自社のデータセンターに取り込むなどもってのほかだと考えられていた。だが、今ではそれが安全、確実で、信頼性があるだけでなく、イノベーションをも生みだすものだということを人々が理解するようになり、問題はなくなった。クラウドでも同じことが起きようとしている」(シュワルツ氏)。
シュワルツ氏はこの日の講演で、「今日の厳しい経済状況下でもビジネス・チャンスはある」と述べ、ストレージ、Webアプリケーションの導入、不正行為の検出アプリケーションなどに利用されているスーパーコンピューティング・システムを例に挙げた。さらに同氏は、「イノベーションは危機的状況でこそ生まれる」という持論を持ち出し、「グッド・ニュースだ。われわれは今、危機的状況にある」とも語っている。
(Paul Krill/InfoWorld米国版)
























