多数のベンダーの署名を得て「オープン・クラウド宣言」が発表へ――旗振り役はIBM
クラウド利用者に、選択の自由やオープン性、柔軟性の提供を目指すクラウド・コンピューティング・サービスを利用する際に、選択の自由や柔軟性、オープン性を享受できるようにするための一連の基本原則を示した文書「Open Cloud Manifesto(オープン・クラウド宣言)」が、3月30日(米国時間)に発表される見通しだ。InfoWorld米国版が、この文書に署名したベンダー2社から得た情報によると、この取り組みの先頭に立っているのは米国IBMだ。
ビジネス・アプリケーションのオンデマンド・プラットフォームを提供する米国LongjumpのCEO、パンカジ・マルビヤ(Pankaj Malviya)氏は、「われわれはこの宣言に参加しており、IBMにも協力した」と述べている。
同氏は、「Open Cloud Manifestoにかかわっているすべての企業を知っているわけではないが、米国Cisco Systemsやいくつかのアプリケーション・ベンダーが参加しているのではないか」と語った。米国Amazon.comや米国Hewlett-Packard(HP)の関与もうわさされており、参加企業が相当数に上るのは確実だ。
オンデマンド・インテグレーション・ベンダーである米国BoomiのCEO、ボブ・ムール(Bob Moul)氏は、「IBMから声をかけられた」としたうえで、「文書を読んだところ、当たり障りのない内容で、あまり議論の余地もなかった。だから、ためらうことなくOpen Cloud Manifestoに署名した」と述べた。
しかし、米国Microsoftの開発者向けプログラム・プロダクト・マネジャー、スティーブ・マーティン氏は、3月26日付けのブログで、この文書に異議を唱えた(関連記事)。「当社は、文書の策定過程がオープンでないことに失望した」(同氏)
マーティン氏の批判的な反応は、カナダのクラウド・サービス・ベンダーEnomalyの創業者でCTO(最高技術責任者)を務めるルーベン・コーエン(Rueven Cohen)氏を驚かせた。Open Cloud Manifestoの起草者の1人である同氏は、次のように反論している。「起草者たちは皆、Microsoftと活発に議論してきた。同社はこの数週間というもの、われわれとともに協力していたのだ」
この件についてムール氏に質問したところ、「事情はよくわからない。なにしろIBMが今回の話をわれわれに持ちかけてきたのは、わずか1週間ほど前なのだから」という答えが返ってきた。
一方、マルビヤ氏は、Open Cloud Manifestoの策定プロセスや策定された内容は、一定の線引きをして企業の自由な参加を拒むような閉鎖的なものではないと述べている。「この文書はあくまで、『われわれはクラウド・コンピューティングの標準化を目指している。ベンダー各社で協力してその実現に取り組んでいこう』という宣言だ」(同氏)
IBMのPR会社にコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。なお、IBMのWebサイトには、クラウド・コンピューティングにまつわる「アーキテクチャ宣言」が、2月から掲載されている。
(Tom Sullivan/InfoWorld米国版)



























