シスコのチェンバースCEO、「クラウド・コンピューティングのセキュリティは“悪夢”だ」
セキュリティ専門家は「スワンプ(泥沼)コンピューティングと呼ぶほうが適切」と警告クラウド・コンピューティングに興奮する“権利”がある人物がいるとすれば、それは米国Cisco Systemsの社長兼CEO、ジョン・チェンバース(John Chambers)氏であるはずだ。
しかし、サンフランシスコで開催されている「RSA Conference 2009」における講演のなかでチェンバース氏は、「インターネット上のサービスとして従量制でコンピューティングを売るという潮流は、“セキュリティ上の悪夢”だ」と発言した。
チェンバース氏は4月22日の基調講演で、「(コンピュータ業界が)クラウド・コンピューティングへと移行していくことは必然だ。しかし、(クラウド・コンピューティングのための)ネットワーク・セキュリティの確保には、これまでとはまったく異なる方法が必要になる」と指摘した。
「近い将来、会社のデータセンターに何があるのか知らなくても、業務に支障を来さなくなるだろう。ネットワークにかかわる者として、これは非常にエキサイティングなことだ。今後もわれわれは、それらを実現させる製品を積極的に販売していく。しかし、クラウド・コンピューティングのセキュリティは“悪夢”であり、従来の方法では対処できない」(チェンバース氏)
RSA Conference 2009においてクラウド・コンピューティングは、ホットなトピックの1つだ。Ciscoや米国IBMのような大手ベンダーは、この話題をそ上に載せたがっている。しかし、セキュリティの専門家らは、「その前にやることがたくさんある」と指摘している。
MITコンピュータ・サイエンスの教授で、暗号の専門家として知られるロナルド・リベスト(Ronald Rivest)氏は、4月21日に行われたパネル・ディスカッションにおいて、「これはサイバー・セキュリティ分野における重要なポイントになると確信している」としたうえで、以下のように警告した。
「クラウド・コンピューティングは甘美ですばらしく、安全というイメージがある。しかし、その本当の意味を知るべきだ。もしも1週間、クラウド・コンピューティングを『スワンプ(泥沼)コンピューティング』と叫び続ければ、(クラウド・コンピューティングが抱える課題の)本質を知ることができるはずだ。わたしはクラウド・コンピューティングの将来については楽観的だが、そのセキュリティについては“多くの努力”を要すると考えている」(リベスト氏)
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