レッドハット、野心的なクラウド・プロジェクト「Project Hail」「Deltacloud」をアピール
開発者向けにクラウド・アプリAPIやクラウド間相互運用ツールを提供米国Red Hatは9月3日、イリノイ州シカゴで開催した年次ユーザー・コンファレンス「Red Hat Summit 2009」(9月1-4日)で、クラウドの利用拡大に向けた2つの野心的なプロジェクト、「Project Hail」と「Deltacloud」について詳しく説明した。
プレゼンテーションを担当したのは、Red HatのCTO(最高技術責任者)兼エンジニアリング担当バイスプレジデント、ブライアン・スティーブンス(Brian Stevens)氏。同氏は、オープンソースとLinuxがクラウド・コンピューティングのデファクト・リソース・プラットフォームとして急速に成長していることに言及。これらはクラウド・コンピューティングに役立つユビキタス性を提供すると説明した。
さらに、ライバルのMicrosoftとVMwareを牽制し、両社が採用しているプロプライエタリな開発モデルはクラウド間の相互運用性の向上に貢献しないと強調した。
「クラウド・コンピューティングの発展を支援するプロジェクト」とスティーブンス氏が紹介したProject Hailは、クラウド内で機能するプラットフォームAPIの提供を目的とした取り組みだ。低レベルのサービスを開発者に提供し、クラウド・アプリケーションの開発を支援する。
プレゼンテーション中に放映されたビデオには、Red Hatの主席ソフトウェア・エンジニアであるジェフ・ガージック(Jeff Garzik)氏が登場し、「Project Hailには、分散ストレージやインデクシング、ネーム・サービスなどが含まれている。われわれは、開発者が既存の基盤要素をクラウド向けに手直ししなくて済むようにしたいと考えている」と語った。
また、Project Hailに参加する開発者のために用意されたWikiページには、次のように記されている。
「Project Hailの目指すところは、プログラミング言語やOSに依存しない、可用性の高い分散コンピューティング・サービスを提供し、開発者がそれらを用いてクラウド・アプリケーションを構築できるようにすることだ」
もう1つのプロジェクトであるDeltacloudは、クラウド間の差異を抽象化することを目指している。「このプロジェクトの目標は、開発のターゲットとなるクラウド・プロバイダーのプラットフォームを、あまり意識しないで済むようにすることだ」と、別のビデオに登場したRed HatのJBoss研究グループ、ボブ・マクワーター(Bob McWhirter)氏は語った。
Red Hadによると、Deltacloudは、パブリック・クラウドとプライベート・クラウドの両方で稼働するツール、スクリプト、アプリケーションと、それらを作成・利用する開発者向けのエコシステムの構築を目的としている。
「Deltacloudは、アプリケーションをクラウドAPIの変更や非互換から保護し、企業がクラウド・インスタンスを自らが目指すかたちで運用管理できるようにする」(DeltacloudのWebページより)
同プロジェクトに含まれるDeltacloud Portalは、クラウド間におけるイメージの移行、インスタンスの管理とプロビジョニング、イメージ状態の表示を行うためのWeb UI(ユーザー・インタフェース)を提供する。
また、メッセージング機能、リアルタイム機能、グリッド機能を統合したITインフラを実現するRed HatのMRG技術も、さまざまなクラウド間のナビゲーションを支援し、クラウドの運用管理を改善することに役立つという。
(Paul Krill/InfoWorld米国版)



























