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シスコとEMC、ヴイエムウェアがプライベート・クラウド普及促進のための企業連合を設立

3社の製品を統合したインフラ・パッケージ、一元的なサービス提供を目的に
(2009年11月04日)

 米国Cisco Systemsと米国EMC、米国VMwareは11月3日、顧客のプライベート・クラウド基盤構築を支援する製品/サービスを提供するための協業を発表した。製品開発/提供や顧客の導入支援サービスなどを共同で行い、プライベート・クラウドの普及促進を図る。


左よりVMwareのポール・マリッツCEO、EMCのジョー・トゥッチCEO、Ciscoのジョン・チェンバースCEO

 発表によれば、3社は新しい連合組織「Virtual Computing Environment」を設立する。この企業連合は、顧客およびパートナーに対するサービス/サポートを一元化するとともに、製品/サービスの開発を共同で行う。

 3社は、同連合が最初に提供する製品として「Vblock Infrastructure Package」と呼ばれる統合型ITインフラを発表している。これは、3社が保有するネットワーキング、コンピューティング、ストレージ、セキュリティ、管理に関する製品を、統合、テスト、検証済みインフラとしてパッケージ提供するものだ。

 具体的には、Ciscoのサーバ「Unified Computing System(UCS)」や仮想ネットワークスイッチ「Nexus 1000v」、EMCのストレージ「Symmetrix V-Max」または「CLARiX」、VMwareの仮想化ソフトウェア「vSphere」などにより構成される。仮想マシン台数の規模に応じて「Vblock 0(300-800台規模)」、「Vblock 1(800-3,000台規模)」、「Vblock 2(3,000-6,000台規模)」がラインアップされており、購入後にコンピューティング機能やストレージ機能を拡張することも可能だという。

 3社では、Vblockの提供によって顧客の「リスク、複雑さを最小化する」としており、先行実施された顧客へのトライアル導入では「データセンター基盤の運用管理コストが最大で40%削減された」と述べている。また、顧客に対するVblockのプレセールス、導入支援などのサービス、サポートは、Virtual Computing Environment連合がパートナーとの協力のもと、一元的に提供するとしている。

 発表の中では、シスコとEMCによるソリューション合弁会社「Acadia」の設立も明らかにされた。Acadiaでは顧客およびパートナーに対し、Vblockインフラの構築/運用と運用移管のためのトレーニング、支援を行うとされている。Acadiaの主要投資企業はCiscoとEMCだが、VMwareおよび米国Intelも少数株主として資本提供を行う予定だ。この合弁会社設立は、すでに今年9月ごろからうわさされていた

 EMCのCEOであるジョー・トゥッチ(Joe Tucci)氏は、「Acadiaは(プライベート・クラウドに関する)ナレッジやベスト・プラクティスを豊富に蓄えた企業となるだろう」と述べている。

他のベンダーとの提携関係に影響は?



発表会見における3氏

 McKinsey and Companyの試算によると、データセンターの仮想化とプライベート・クラウド技術に対して、2015年までにおよそ850億ドルが充当されるという。3社の協業は、この市場をターゲットとしたものだ。

 アナリストは、Cisco、EMC、VMwareによる今回の協業は、各社がデータセンター市場でそのほかのベンダー――特にIBM、HP、Dellなどの主要ベンダー――と培ってきた協力関係よりも、はるかに緊密なものとなるだろうと見ている。

 ストレージ市場専門の調査会社、Storage Strategies NOWのデニ・コナー(Deni Connor)氏は、「彼らは(3社の力を統合して)直接競争のさなかに身を投じた。だが、これによって、サーバおよびOS分野におけるVMwareの提携関係が危うくなる可能性もある」と指摘する。

 しかし、VMwareのCEO、ポール・マリッツ(Paul Maritz)氏は、同社の提携関係への影響はさほど大きくないものと見ているようだ。

「当社は各社との提携関係を引き続き維持する。(今回の発表は)何らかの技術を否定するものではない。したがって、これまでの提携関係を変える理由はない」(マリッツ氏)

(Jim Duffy/Network World米国版)

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