クラウドにおける「マルチテナント」の意味を理解する|クラウド・コンピューティング|トピックス|Computerworld

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クラウド・コンピューティング

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【解説】

クラウドにおける「マルチテナント」の意味を理解する

「マルチユーザー」「マルチエンタープライズ」とは異なる概念
(2010年05月28日)

 あなたの所属するIT組織がパブリック・クラウド、プライベート・クラウドのどちらを採用するにせよ、「マルチテナント・アーキテクチャ」の意味合いを理解しておくことが重要だ。パブリック・クラウドを選択する場合、ITマネジャーは候補となるクラウドがどのレベルのマルチテナンシーをサポートしているのかを理解する必要がある。また、プライベート・クラウドの場合は、マルチテナント・アーキテクチャを設計するすべての責任は、ITマネジャーにある。

進む企業のクラウド導入、だが……

 企業のクラウド導入は、もはや「知的探求」や「気軽な実験」という段階を終え、次なる実践段階へと歩を進めている。米国の調査会社IDCによると、2009年の世界IT支出3,590億ドルのうち、170億ドルがクラウド・コンピューティングに費やされたという。また、ビジネスIT専門誌「Baseline」の調査では、回答者の3分の2が「今後、パブリック・クラウドの利用を拡大する計画である」と回答している。

 ただし、企業がクラウド導入に前向きだからといって、やっかいな問題が存在しないわけではない。例えば、企業内のさまざまな業務に対してそれぞれどいったタイプのクラウドが適しているのか、クラウドへのアプリケーション移行(マイグレーション)に際して信頼性の高い方法は何かなど、検討すべき項目は多岐にわたる。

 「パブリック・クラウドか、プライベート・クラウドか」という選択も、業務の特性に基づいて行うことになる。大企業の場合、各業務に応じて2種類のクラウドをうまく使い分けることが求められるだろう。これに対し、中小企業(SMB)や新興企業の場合は、大半の業務についてパブリック・クラウドのほうの採用意欲が高いと思われる。いずれにせよ、パブリックとプライベートのどちらが適しているかは、組織の規模ではなくIT業務の特性で決まる(図1)。

図1:「パブリック・クラウドか、ハイブリッド・クラウドか」の選択は、個々のITワークロードの特性に基づいて選択する

 さらに、アーキテクチャについての考慮も重要である。この、アーキテクチャ面で考慮すべき要素の1つこそが「マルチテナンシー」であり、これを理解することが、より本格的なITクラウド導入への第一歩となる。

 初期のパブリック・クラウド・サービスでは、複数の企業がサーバやデータベース(DB)といった基盤を共有する傾向が見られた。そのため、しばしば「マルチテナンシー」という言葉は「マルチエンタープライズ」と同義だという誤解も見られるが、この2つはまったく異なる概念である。また、テナンシーの粒度(度合い)が規定されるのはアプリケーション単位であって、ユーザー単位でも、企業単位でもない。

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