HP、「OpenStack」ベースの「HP Cloud Services」を発表
コンピューティング/ストレージ・リソースのクラウド・サービス、ベータ版を無償提供
クラウド・コンピューティング分野の開拓に注力している米国Hewlett-Packardは9月7日、「HP Cloud Services」と呼ばれるIaaS(Infrastructure-as-a-Service)製品のベータ版をリリースしたことを明らかにした。
最初のラインアップとなる「HP Cloud Compute」と「HP Cloud Object Storage」は、HP自身のデータセンターからコンピューティングおよびストレージ・リソースを供与するサービス。これらのサービスの基盤として、オープンソースのクラウド・ソフトウェア・ツールセット「OpenStack」を利用する。HPがOpenStackプロジェクトに参加したのは7月のことだ。
申し込み制のプライベート・ベータ期間は、いずれのサービスも無償で利用できる。商用サービスの開始後は、従量課金制となる。
HPでは、開発者や独立系ソフトウェア・ベンダー、企業/組織など、幅広いユーザー層をサービスの販売対象としている。同社によれば、必要なリソースは数分程度でプロビジョニングすることができるという。
データのバックアップや静的なWebコンテンツの提供、あるいは大容量データ・セットの保管など、ストレージ・サービスの用途は多岐にわたる。また、コンピューティング・サービスのほうは、ユーザーがHPの施設に仮想マシンをアップロードし、必要に応じてこれを使用する仕組みだ。
両サービスにおいて、利用者はWebベースのユーザー・インタフェースおよびREST(Representational State Transfer)ベースのAPIから作業を管理できる。
HPは少数のユーザーに同サービスを試用してもらってきたが、現在はさらなるテストのためベータ・ユーザーの数を増やしている。ただし、ベータ・サービス中はこのクラウド環境を実働環境として利用しないよう、同社は警告している。
同サービスの料金がいくらになるのか、またフル機能の商用製品がいつ利用可能になるのかはまだ発表されていない。いずれにせよHPは、Amazon Web ServicesやMicrosoft、Rackspaceといったベンダーが肩を並べるIaaS分野でプレイヤーの仲間入りを果たすことになるわけだ。
IBMが3,000人の最高情報責任者(CIO)を対象に実施した最近の調査では、回答者の60%近くが自社のインフラストラクチャにクラウド・コンピューティングを統合する準備ができていると答えた。この数値は、2年前に同様の調査が行われた際、クラウド・コンピューティングの導入を検討していると回答した割合の2倍を上回っている。
HPが従量課金制でコンピューティング・サービスを提供するのは、今回が初めてではない。同社は2005年に、「Infrastructure Provisioning Service」および「Application Provisioning Service」と名付けられたコンピューティング/アプリケーション・サービスをリリースしていた。
HPの公式サイトではベータ・ユーザーの登録を受け付けている。ベータ版は無償で使えるが、電話/チャット/Webサイト/電子メールによるHPのサポートも受けられる。
(Joab Jackson/IDG News Serviceニューヨーク支局)



























