ヘロク、「Heroku Postgres」をスタンドアロン・サービスとしてリリース
オープンソースDB「PostgreSQL」ベースのサービスをPaaS顧客以外にも提供米国Salesforce.comの100%子会社で、オープンPaaS(Platform-as-a-Service)を手がけるHeroku は11月22日、オープンソース・データベース「PostgreSQL」をベースに開発したデータベース・サービス「Heroku Postgres」を、スタンドアロン・サービスとしてリリースしたと発表した。Herokuはこれまで、Herokuプラットフォーム・アプリケーショ ンと組み合わせた利用を想定し、Heroku Postgresを同社の顧客にのみ提供してきた。
Herokuでは、Heroku Postgresをスタンドアロンのサービスとしてリリースしたことにより、開発者が自分の選んだクラウド・プラットフォームで、実績のあるDB技術を使いアプリケーション開発ができるようになるとしている。
Herokuは11月21日付の公式ブログへの投稿で、「Heroku Postgresは(これまで)190億件の書き込みトランザクションを安全に実行してきた。さらに、毎日4億件の書き込みトランザクションが実行されている」とその実績を強調している。「Heroku Postgresを利用すれば、顧客はアプリケーション開発に集中できる」(同社)。
Herokuの親会社であるSalesforce.comも2010年末に、同社のPaaS「Force.com」内でデータベース・インフラを提供するサービス「Database.com」を発表している。
Salesforce.comは、Force.comではビジネス・ソフトウェア開発の支援に力点を置いており、今年初めに買収完了を発表したHerokuのプラットフォームについては、Webアプリケーションの開発プラットフォームとしての役割を重視している。
Herokuはブログで、Heroku Postgresを選んだ顧客は、データベース障害からの「継続的な保護」という恩恵を受けるとも述べている。同社のシステムでは、「データを書き込むたびに、地理的に分散して複数のコピーを作成する」と説明している。
さらにHeroku Postgresでは、標準のPostgreSQLを改変せずに使用していると付け加えている。「我々のサービスでは、一般的なlibpqクライアントがどれでも問題なく動作する。自社でデータベース管理を行うほうがよいと考える場合は、それが可能だ。技術的にロックインされる心配はない」(同社)。
アナリストの1人は、今回の動きはPostgreSQLにとってプラスになるのではないかと指摘した。
「MySQLが技術的なギャップを縮めてきているものの、PostgreSQLは優秀で人気がある」と、米国Monash Researchのアナリスト、カート・モナシュ(Curt Monash)氏は語った。「PostgreSQLは、実務志向のコミュニティや企業からの強い後押しが欠けていたが、クラウド・サービス・プロバイダーがこうした弱点を解消するだろう」(同氏)。
VMwareも最近、クラウドで利用できるPostgreSQLベースのパッケージをリリースしている。また、米国EnterpriseDBも8月、PostgreSQLのコア部分に機能を付加した同社データベースのクラウド版を発表している。
Heroku Postgresは、キャッシュ容量などが異なる6種類の料金プランが用意されており、最も安価なプランはキャッシュが1.7GBで月額200ドル、最も高価なプランはキャッシュが68GBで月額6,400ドルとなっている。すべてのデータベースで2TBストレージ、24時間の監視、毎日のスナップショットが提供され、任意のPostgreSQLクライアントからアクセスできる。
これに対し、Salesforce.comはDatabase.comを、ユーザーやレコードが少ない場合は無料で提供し、無料の上限を超えてからは、ユーザー、レコード、トランザクションの数に基づいて課金している。
「従来型のデータベースを使いたい場合は、PostgreSQLベースのサービスを選ぶほうが、Database.comを選ぶよりも理にかなっている。一方、force.comで統一された環境を望むなら、Database.comがうってつけだろう」(モナシュ氏)
(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)



























