レッドハット、“KVM生みの親”である仮想化ベンダーのクムラネットを買収
マイクロソフトもアプリ仮想化「App-V」に新機能を追加。VMworld開幕前に昨年同様新たな動き米国Red Hatは9月4日、デスクトップ仮想化技術を手がける非上場の仮想化ベンダー、イスラエルのQumranetを総額1億700万ドルで買収したと発表した。Qumranetの技術は、同社が開発してオープンソース化したLinuxカーネル標準の仮想化機能「KVM(Kernel-based Virtual Machine)」をベースとしている。
Qumranetのデスクトップ仮想化ソフト「SolidICE」は、企業のIT環境においてデスクトップおよびイメージの集中管理や高い可用性、デスクトップOSのプロビジョニングを実現する。Red HatはSolidICEを利用して、サーバにホストされた仮想マシン上でWindowsやLinuxのデスクトップ環境を動作させることを目指している。
SolidICEには、クライアントとサーバ間の通信を実現する接続プロトコル「SPICE(Simple Protocol for Independent Computing Environments)」や、管理システム「Virtual Desktop Controller」も含まれる。
Red Hatによると、KVMプロジェクトの主要メンバーを含むQumranetの開発/テスト/サポートのスタッフはすべてRed Hatに移籍するという。
Qumranetの社名は、「死海文書」が発見されたイスラエルのクムラン(Qumran)洞窟にちなんだもの。Qumranetは、Israel Aerospace Industriesの商用航空機部門をはじめ、2,000以上の顧客を抱えている。
Red Hatは声明の中で、OSに組み込まれた仮想化技術をサーバおよびデスクトップ向けに浸透させることを長期的に目指していくと述べた。Red Hatは今年6月、64MBのフラッシュ・メモリに収まり、ほとんどのx86ハードウェア上で稼働するKVMベースの仮想化ソフト「oVirt」のベータ版をリリースしている(関連記事)。
Red HatのCEO、ジム・ホワイトハースト(Jim Whitehurst)氏は、「QumranetのKVMとデスクトップ仮想化技術は、まちがいなく仮想化分野のリーディング・テクノロジーだ」と述べた。
Red Hatの仮想化ポートフォリオには、オープンソースの仮想化ソフト「Xen」ベースの仮想化技術を搭載する「Red Hat Enterprise Linux」も含まれている。
仮想化市場の最大手である米国VMwareの年次ユーザー・コンファレンス「VMworld 2008」が9月15日に開幕するのを控え、仮想化業界では新たな動きが相次いでいる。米国Microsoftは今週、アプリケーション仮想化ソフト「App-V」に新機能を追加するとともに、ユーザーとサービス・プロバイダー向けのライセンス・オプションを発表した。
またMicrosoftは、米国Citrix Systemsとの新たな提携も発表した。Citrixは今月下旬、Microsoftの仮想化環境管理ソフトウェア「System Center Virtual Machine Manager」の出荷に合わせて、同ソフトウェアと連携する「Citrix XenDesktop」をリリースする予定である。
(John Fontana/Network World米国版)



























