ネットワールド、「大容量ストレージ不要」のVDIソリューションを発表
メモリ上にイメージを展開、仮想デスクトップで物理PCを上回るパフォーマンスを実現ネットワールドは2月7日、仮想デスクトップ環境(VDI)を最適化するソフトウェア新製品「Atlantis ILIO Diskless VDI」を発表した。CitrixやVMwareが提供するVDIプラットフォームのバックエンドで動作し、仮想デスクトップ・イメージをサーバのメモリ上に展開するため、従来のような大容量ストレージを必要とせず、「物理PCを上回るパフォーマンス」も実現するという。3月下旬から販売開始。
Atlantis ILIO Diskless VDI(以下、Diskless VDI)は、2006年設立の米国Atlantis Computingが開発する製品。Atlantisがこれまで提供してきたVDI最適化ソフトウェア「Atlantis ILIO」(以下、ILIO)の技術をベースとしている。
ILIOは、VDI環境においてしばしば課題となるストレージ使用量、およびストレージ・トラフィックを大幅に削減する仮想アプライアンスである。ハイパーバイザとストレージの間に配置することで、インライン重複排除(デデュープ)、ストレージI/Oのキャッシング、I/O最適化といった技術によって、ストレージの使用量とトラフィックを削減する。これにより、ストレージ・コストの削減やVDIパフォーマンスの改善につながる。
Atlantisが発表した第三者機関の測定結果では、200台規模のVDI環境において、ILIO導入によりストレージ使用量は90~99%、また平均IOPS(1秒あたりのストレージI/O回数)は96%も削減できたという。
Diskless VDIは、こうしたILIOの技術を活用したソリューションとなる。具体的には、サーバのメモリ上に仮想デスクトップ(Windows)イメージを展開するため、仮想デスクトップ稼働時に外部ストレージやサーバ内蔵ストレージを使わない。これにより、これまでストレージにかかっていた初期導入コストや運用コスト、ラック・スペースを削減することができるうえ、仮想デスクトップのレスポンスが高速化される。
ただし、Diskless VDIはノンパーシステント(ステートレス)な仮想デスクトップ環境にのみ対応しており、ユーザーごとに個別の仮想デスクトップ・イメージを持つパーシステント環境には対応していない。例えば、ユーザーごとにシステム設定や保存したファイルは保持されるが、ユーザーが独自にインストールしたアプリケーションは保持されない。ちなみに、ユーザー・データの保存には共有ストレージまたはプライベート・クラウドを利用する。
さらに、大容量メモリを使用するため、独自のメモリ拡張技術で大容量メモリを搭載する米国Cisco Systemsの「Cisco UCS(Unified Computing System)」サーバに最適化されており、UCSサーバでの利用が推奨されている。Diskless VDIの仮想アプライアンスが稼働するプラットフォーム(ハイパーバイザ)は「VMware vSphere」、また対応するVDIプラットフォームは「Citrix XenDesktop」および「VMware View」。
参考価格は、25ユーザーあたり26万2,500円(税別、サポート契約は別途)となっている。ネットワールドでは初年度4万ユーザーライセンスの販売を目標としている。
なおネットワールドは、Diskless VDIソフトウェア単体での販売に加えて、Cisco UCSサーバとVDIソフトウェアとのパッケージ販売も予定している。100ユーザーまでの「エントリーパック」、500ユーザーまでの「スタンダードパック」、1,000ユーザーまでの「アドバンスドパック」を、3月下旬より販売開始予定。
同日の製品発表会でAtlantis Computingのマーケティング担当ディレクター、セス・ノックス(Seth Knox)氏は、「Diskless VDIはストレージなしでVDIを活用できる世界初の製品」と紹介。従来のVDIシステムでは、ハードウェア・コスト全体の40~80%をストレージ・コストが占めていたため、大幅なコスト削減効果が期待できると述べた。
また、ネットワールド マーケティング本部 マーケティング部 ビジネス開発グループ次長の川口明男氏は、ハードウェア、ソフトウェアを含めた概算額として、従来型VDIでは1仮想デスクトップあたり7万5,000~8万円かかるものが、Diskless VDIでは6万円程度に収まるとして、大規模なVDI環境になるほどそのコスト差が大きくなることを強調した。
また、ネットワールド代表取締役社長の森田晶一氏は、VDI導入を検討する企業では、VDIのレスポンスの悪さを懸念する社内ユーザーが最大の“反対者”になっていると指摘。Diskless VDIの採用で「物理PCよりも高速なデスクトップ環境」というメリットを提示できれば、より広範にVDI導入が進むだろうと期待を語った。
(Computerworld.jp)




























