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マイクロソフト、データセンターの温度監視システムを披露

各サーバの温度をセンサで収集し、施設内の高温個所をイメージ化
(2008年07月30日)

 米国Microsoftは7月29日、ワシントン州レッドモンドで開催した年次イベントにおいて、データセンター向けの温度監視システムを披露した。データセンターに配備された温度センサから送られたデータを基に、最終的にはコンピュータ処理の負荷を分散できるようにしたいという。


Microsoft Research Faculty Summit 2008のWebサイト

 29日の「Microsoft Research Faculty Summit 2008」で披露されたのは、同社データセンター内に設置された温度センサと、そのデータを格納するデータベースで、現時点ではプロトタイプの段階だ。Microsoftでは、同社データセンターでのエネルギー消費をコントロールすべく、自社開発した同センサを2,000基、施設内に配備したとしている。

 これらのセンサから、ワイヤレス通信技術「ZigBee」を使ってデータがデータベースに送信され、分析される。その画像イメージを見れば、施設内のどの区域が高温になっているかを一目で把握できると、Microsoftは述べている。

 同社が最終的に目指しているのは、コンピューティング処理の負荷分散を、サーバの温度に基づいて行えるようにすることだ。「われわれはそのような監視システムの開発にすでに取り組んでいる」と、同社の研究者チエ・リウ(Jie Liu)氏は語った。

 今のところMicrosoftは、センサで収集したデータを、サーバ・ベンダーが提供している情報の検証に利用している。「運用条件を把握して、それをベンダー側のスペックと比較している」(Liu氏)

 ベンダーがユーザーに提示しているサーバの動作条件設定は、通常の運用環境では基本的にありえないような状況(CPUの100%稼働など)に基づいていることが多い。そこで、実際の運用下でのサーバ要件を検証し、例えば室温をそこまで低く保たなくても大丈夫だとわかれば、サーバの運用コストを低く抑えられる可能性があると、Liu氏は説明する。

 センサが取り付けられているのは、サーバの前面および背面と、ラック3台ごとの間である。データセンター内の温度は緩やかに変化することから、センサのコストを念頭に置き、実験を通じてセンサの数と配備場所を決めたという。ただしLiu氏は、センサ1個当たりのコストについては示さなかった。

 センサで収集されたデータは、将来的には他機器の制御にも利用される予定だ。例えば、サーバに取り付けられたファンの速度をコントロールしたり、天井/床下の空調システムを制御したりするのに使用される。

 温度センサはMicrosoftが自社開発したもので、そのデータはZigBeeでデータベースにワイヤレス送信される。ZigBeeは、メッシュ・ネットワークを形成してデータを伝達する短距離標準ワイヤレス技術だが、今回の用途の場合、きわめて少量のデータしか扱えないことがネックになっていると、Liu氏は話す。

 Liu氏によると、この監視システムのデモを見たデータセンター運用関連情報の提供団体Uptime Instituteは高い関心を示したという。ただし、同氏は「現段階では社内運用されているプロトタイプにすぎず、商品化して広く利用できるようにする計画があるかどうかについてもコメントできない」としている。

 Microsoftでは、今後高まると予想される同社オンライン・サービスへの需要に応えるべく、巨大なデータセンターを複数建設中である。

(Nancy Gohring/IDG News Serviceシアトル支局)

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