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【Megasite Infrastructure Strategy 2010 Report】

会員数6,200万人の「楽天」を支えるITインフラ――運用のポイントは過負荷対策と仮想化

本番環境は仮想化済み、次に楽天が目指すのはプライベート・クラウド
(2010年03月19日)

会員数が6,200万人を超える楽天のITインフラは、数千台のネットワーク機器とその数倍のサーバ、25TBのSANと500TBのNASで構成されている。ピーク時には20Gbpsにも達するトラフィック負荷を軽減するためにCDNを導入したほか、オープンソース、独自開発技術などを活用して対策。さらにコストを削減するために、仮想化技術を本番環境にも導入した。そして、楽天が次に目指すのはプライベート・クラウドだ。

楽天 開発理事/開発部システム運用課 課長 千田孝由起氏

仮想化でサーバ稼働率向上とコスト削減を実現 クラウドはリソースを自在に制御できる環境を

 「最終的には、弊社が独自に開発した技術とオープンソースを組み合わせたプライベート・クラウドを楽天のITインフラにしたいと考えています」

 開幕記念講演「楽天のビジネスを支えるITインフラの現在、そして未来」で、楽天の千田孝由起氏は同社のITインフラの未来をこう語った。

 「楽天市場」を中核とする同社のサービス利用者は、楽天会員だけでも6,200万人以上。ピーク時には20Gbpsを超えるトラフィックを数千台のネットワーク機器とその数倍のサーバで処理し、データベースは25TBのSANに、画像やプログラムなどそのほかのコンテンツは500TBのNASに格納している。

 楽天ほどのメガサイトになると、システム運用管理の最重要課題は過負荷への対策になる。千田氏は「CDN(コンテンツ配信ネットワーク)を導入したことで、負荷も設備投資も抑えることができた」と述べ、Webサーバのスケールアウトやキャッシュ・サーバよりも効果が高いとの体験談を披露した。CDNには、海外でのサービスレベル向上というメリットもあるという。

 楽天は仮想化とクラウドにも大きな期待をかけている。同社が仮想化を検討し始めたのは2007年。2008年には開発環境と小規模サービスへの導入を開始し、2009年後半からは主要サービスへも展開し始めている。目指したのは、稼働率が低いサーバを集約して、コストを削減することだ。

 仮想化には予想外のメリットもあった。「仮想化により、OSとの相性問題から解放された。高い負荷がかかっているサービスに、ほかが引きずられることもない」(千田氏)。システムの構築や設定変更に要する工数と期間も削減されるため、必要に応じてサーバを増減させることも簡単になったと振り返る。

 そして、仮想化の次のステップとして、楽天はプライベート・クラウドの構築を目指している。オープンソース・ソフトウェアと楽天の独自技術を組み合わせ、リソース配分を自在に制御できるスケールアウト環境を作り上げることだという。「『日本を、元気に。世界を、元気に。』を目標に、これからもよりよいサービスを提供していく」と述べ、千田氏はセッションを締めくくった。

※掲載当初、楽天会員の人数を「4,700万人超」としていましたが、こちらは2008年時点での会員数となります。2009年度の会員数「6,200万人」に修正いたしました。(2010/03/19 18:45 Computerworld.jp)

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