IBM、Webページの読み上げ順序を線で表現するアクセシビリティ・ツールを開発
一筆書きのかたちで順序を表現し、変更も容易米国IBMは10月26日、Webページ内のコンテンツを音声ブラウザで読み上げるときの順序を線で表すアクセシビリティ・ツールを開発していることを明らかにした。
この「ビジュアル・エディター技術」(正式名称は未定)のねらいは、複雑なレイアウトのWebページから情報を取り出し音声ブラウザで出力する際の問題を解消することにある。視覚に障がいのあるユーザーを支援するため、見出しやカラム、表といったWebページ内の各種パーツを順序よく読み上げるというわけだ。
読み上げ順序は、Webページ上のすべてのコンテンツを一筆書きのような線でつなげることによって表される(その様子を説明した動画が公開されている)。コンテンツをつなぐ線は自動的に作成され、あとから微調整を加えられるようになる見通しだ。
IBMの広報担当者、アリ・フィッシュキンド(Ari Fishkind)氏によると、このビジュアル・エディター技術を活用すれば、AjaxやJavaScript、XMLHttpRequest(XHR)で作成されたコンテンツの読み上げ順序を容易に指定できるという。
現在、視覚に障がいがあるユーザー向けの音声ブラウザや、音声入力や音声出力の機能を備えた携帯電話が増えつつあり、画面を見たり、正しいボタンを探したりすることは従来ほど難しくはなくなっている。ただし、そうした機能は、完全なWebブラウジングを可能にするレベルにはまだ達していないというのが実情だ。
例えば、Appleの「iPhone」もPCと同様のブラウザを備えているが、小さな画面での操作にうんざりしているユーザーは決して少なくない。
Linuxpundit.comのアナリスト、ビル・ワインバーグ(Bill Weinberg)氏は、従来とは違う方法によりページの見せ方や音声の提供方法を制御しやすくしたとして、IBMの新ツールを高く評価している。
また同氏は、このツールはとりわけ小中規模の事業者に支持されると見ている。大規模な事業者の場合、Webコンテンツをモバイル配信用に再フォーマットするためのコンテンツ管理システムを用いるケースが少なくないからだ。
Webページを読み上げる技術については、不要なコンテンツまで読み上げ対象に含まれてしまうという問題が従来からあった。この問題を解消するべく、コンテンツの一節の要点を先に提示し、その部分の読み上げを飛ばせるようにするという機能が一部で提供されているが、「やはり開発者が直接手作業で変更を加えられるようにする」(ワインバーグ氏)というのがベストであろう。
IBMの26日の発表によると、このツールの機能は変更される可能性が残っており、リリースの時期や方法も今のところ未定だ。同社のLotus製品やRational製品に統合されるか、あるいはオープンソース・ツールとして提供される可能性もあると、同社広報担当のフィッシュキンド氏は語っている。
(Stephen Lawson/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)
























