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【コラム】

40回目の誕生日を迎えたインターネット

誕生から現在までの軌跡を概観する
(2009年10月30日)

 インターネットが誕生したのは1969年10月29日。今年でちょうど40歳になる。最初に送信されたメッセージは、「lo」という2文字だった。

 米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)でコンピュータ科学を研究していたレオナード・クラインロック(Leonard Kleinrock)教授は、この日大学内にあったホスト・コンピュータからスタンフォード研究所(SRI)に設置された別のコンピュータに1文字ずつメッセージを送信するという実験を行った。

 クラインロック氏は、遠隔時分割システムを起動して「login」という単語を送信しようとしたが、最初の2文字を送信した後、システムがクラッシュし、「lo」という文字だけが送られた。ネットワーク接続された2台のコンピュータ間でデータ・メッセージを送るというこの初めての実験こそ、インターネットの起源と言えるだろう。

 確かに、インターネットの開発過程では、歴史的な重要性に差はあるものの、この実験以外にも多くの画期的な出来事があった。インターネットの中核となる技術はパケット交換(データを複数のブロックに分割して送信する技術)であり、このアイデアは、英国の国立物理学研究所に勤務していたドナルド・デービス(Donald Davies)氏が1968年に発表した。

 通信がインターネットを動かしている基本的な技術であるという点に異論を挟む人はいないだろう。しかし、クラインロック氏が最初に送った2文字が現在のインターネットにつながる最も重要なステップだったということも、紛れのない事実なのだ。

 40年後の現在、インターネットなしの生活など想像できない。ISPのトラブルが原因でインターネットに接続できなくなったら、自宅で停電が起きたときと同じような状況になるだろう。インターネットの利用者は10億人を超えており、Googleは昨年1兆ページ以上が閲覧されたと発表している。

 地味だが、歴史的な意義のあるクラインロック氏が行った実験の後、人類はいかにしてデータ送信技術に大きく依存する現在のような社会を作り上げてきたのだろうか。

 同氏の実験をきっかけに誕生した米国防総省国防高等研究事業局(DARPA)が運営する「ARPAnet」には、その後多くのコンピュータが接続されるようになっていった。

 70年代半ばには、DARPAの技術者だったヴィント・サーフ(Vint Cerf)、ヨーゲン・デラル(Yogen Delal)、カール・サンシャイン(Carl Sunshine)の3氏がTCP/IPを開発した。TCP/IPとは、「相互接続されたネットワーク」のネットワークという意味であり、「インターネット」という言葉はここから生まれた。TCP/IPの開発や、この技術がARPAnetで一律に導入された1983年1月1日をインターネットの誕生日と見ることももちろん可能だ。

 これ以後、ARPAnetに接続される端末の数は着実に増え、ついにはARPAnetの外に新たなネットワークが誕生する。World Wide Webも、こうした積み重ねの上に生まれた技術だ。1989年にティム・バーナーズ・リー(Tim Berners Lee)氏が提唱したこの技術は、ブラウザで見ることができるインターネット文書のコレクションだ。

 その5年後、Webブラウザの「Mosaic Netscape 0.9」が登場した。そして、DiggやFacebook、Flickrなどのユーザー参加型サイトを指す「Web 2.0」という用語が生まれ、インターネット上の新たなコミュニケーションの姿を示す決まり文句として定着した。

 こうしたことのすべてが、わずか2文字の通信から始まった。インターネットは、今も進化を続けている。

(Jared Newman/PC World米国版)

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