モジラ、Firefox 4ベータ版をリリース
次世代Webの中核を担うHTML 5とCSS 3技術を活用した新機能が多数搭載米国Mozilla Foundationは先ごろ、「Firefox」の最新版となるバージョン4の初期ベータ版をリリースした。FirefoxはMozillaの主力製品であり、Windows、Mac OS XおよびLinuxに対応したクロス・プラットフォーム・Webブラウザだ。
Firefoxファン待望の新版には、従来バージョンにはなかった改良点や追加機能が数多く搭載されている。ちなみに、バージョン3は2年前、バージョン3.5は昨年リリースされた。
次世代Webサイトに標準搭載されると予測される「HTML 5」と「CSS 3」が、Mozillaのブラウザ開発における中心的な課題であったことは間違いない。事実Firefox 4は、両技術によって実現される多数の新機能を幅広くサポートしている。そうした機能の一例である「Websocket API」は、Webベース・アプリケーションが、例えば通常は電子メール・クライアントが使用するプロトコルを用いてサーバへアクセスできるようにするものである。
MozillaがGoogleの「WebM」ビデオ・コーデックを新ブラウザに実装し、HTML 5ビデオ再生機能をサポートする決断を下したことは実に興味深い。WebMは、Firefoxと同じくオープンソースであり、(少なくとも理論上は)特許にしばられない技術である。非営利法人Mozillaは、かつてWebMの競合フォーマット「H.264」をサポートするつもりはないと明言していた。H.264は、AppleやMicrosoftといった企業が支持しており、現在はMPEG-LA Consortiumのロイヤリティ・フリー・スキームに従ってライセンスが供与されている。
FirefoxのWebサイトに掲載されたファクト・シートによれば、新ブラウザはパフォーマンス面でも大きな改善が施されているという。例えば、ハードウェア・アクセラレーションのサポートや「Lazy Frame Construction」と呼ばれる機能などが搭載されている。Lazy Frame Constructionとは、特定のHTML処理がWebドキュメントのリフロー(Webコンテンツの再配置)を引き起こす状況を制限し、結果的に動的なWebページのレンダリング速度を高める機能である。
安定性とセキュリティに関しては、Mac OS Xにおいて「OOPP(out-of-process plugins:プラグイン・プロセス分離)」が初めてサポートされた。同技術は「Safari」にも採用されており、Webブラウザのメイン・プロセスからプラグインを切り離すことで、プラグインがクラッシュしてもFirefoxを道連れにしないというものだ。またMozillaは、「Content Security Policy」と呼ばれる新技術も追加した。この機能は、開発者が自ら作成するWebページとほかのドメインのコンテンツを連動させる方法を規定し、一部のぜい弱性を軽減するための技術だ。
このように多くの機能向上が図られているものの、今回リリースされた新しいFirefoxは初期ベータ・レベルであり、Webブラウザがクラッシュしたり予期せぬ動作をしたりすることがしばしば起こる可能性がある点に注意していただきたい。日常的に使用するWebブラウザとしては、まだ不十分と言えよう。その点を理解したうえで、Firefox 4をテストしてみたいユーザーは、MozillaのWebサイトからFirefox 4 betaを直接ダウンロードすることができる。
(Marco Tabini/Macworld.com)



























