ハーバード大学教授、アクセス不可能なサイトを調査できる「Herdict Web」を公開
ダウンタイム情報もリアルタイムに入手可能2月24日の朝、Gmailユーザーに起こったこと。それはだれでも経験したことがあるはずだ。Gmailを開こうとしたが、エラー・メッセージが表示される。なぜだ? 自分だけがアクセスできないのだろうか(関連記事)――。
2月25日に発表された「Herdict Web」が、もし1週間前に発表されていれば、Gmailのエラー・メッセージにも動揺せずに済んだかもしれない。
ハーバード大学(Harvard University)教授の法学者ジョナサン・ジットレイン(Jonathan Zittrain)氏が発案したHerdict Webは、アクセス不可能なWebサイトの情報を入手できるWebサイトである。世界中のWebサイト上で、どのサイトがどのくらいの時間ダウンしているのかを調査することができるというものだ。
ジットレイン氏が同Webサイトを考案したきっかけは、2002年に中国やサウジアラビアなどで行われたインターネット検閲に関する調査をしているときだったという。
「インターネットは、一元管理できないネットワーク網だ。そのため、どのサイトがダウンしているかを追跡する方法がなかった。様々な理由でサイトはオフラインになる。それはISP(インターネット・サービス・プロバイダー)での一時的なネットワーク障害かもしれないし、Webサイト自身のトラブルによるものかもしれない。あるいは行政による検閲のため、ダウンしているように見える場合さえある」(ジットレイン氏)
同氏はインターネット検閲の仕組みを解説した「Access Denied(アクセス拒否)」(2008年出版)の共著者でもある。ただし同氏によると、書籍のために緻密に調査したデータは、出版されるころにはすでに古くなってしまったという。
「わたしは、リアルタイムで監視/報告してきたことを補足したかった。データを収集し、そのデータを基に他のサイトをテストする。この作業を続けていくうちに、利用不可能なWebサイトのマップが作成できるのだ」
ユーザーはHerdict Webを見れば、インターネット上にある特定のWebサイトがオン/オフラインになっているかを確認できる。また、利用可能/利用不可能なWebサイトについてのデータも、ユーザー側から簡単に投稿できる。
さらに「Firefox」や「Internet Explorer(IE)」用のHerdictプラグインも用意されている。同プラグインをインストールすると、Webサイトの動作状況を、Herdictの中央データベースにレポートする仕組みになっている。その際には、ユーザーの匿名性は厳守されるという。
もう1つの特徴は、Herdict Webには「Google Map」とマッシュアップされているという点だ。現段階では、どのWebサイトが利用不可能になっているかを、地図上で見ることができる。例えば2月26日には、Webトラッキング・サイトであるGetmearound.netからの回避を目的にしているWebサイトが、広範囲にわたってオフラインになっているとレポートされていた。
Herdict Webは発表されたばかりで、認知度は低く、ユーザー数も多くない。しかし、ジットレイン氏は「数千程度のWebサイト情報で、十分に有益なデータを生成できる」と語っている。
なお、同プロジェクトはインターネット検閲を追跡するために使用されるが、Webサイトの運営者によって秘匿されているページを調べたり、企業内でブロックされているページなどの情報を収集したりするためにも利用できるという。
(Robert McMillan/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)



























