SAP、HANAベースの新インメモリ分析アプリケーション2種を発表
電力使用データ分析用と財務分析用の製品をラインアップドイツSAPは9月13日、米国ラスベガスで開催中のカンファレンス「SAP TechEd 2011」で、同社のインメモリ・コンピューティング・プラットフォーム「HANA(High-Performance Analytic Appliance)」用の2つの新アプリケーションを発表した。電力会社がスマート・メータから取得したデータを分析できる「Smart Meter Analytics」と、企業が財務データを使って高度な収益性分析を行える「COPA Accelerator」だ。
HANAは昨年発表されたもので、さまざまなベンダーがHANAを搭載したハードウェア・アプライアンスを提供している。HANAはSAPの既存製品などをベースに構築されており、処理対象データを従来のストレージではなくメモリ上に保持することで、ディスクの読み書きによるオーバーヘッドを減らし、高いパフォーマンスを提供する。
これまでのところ、HANAは主に分析ワークロード用と位置づけられているが、SAPは、主力の「Business Suite」をHANAに移植する長期計画も持っている。この計画が実現されれば、米国Oracleや米国IBMのデータベース上でトランザクション・システムを運用しているSAPの顧客は、HANA上での運用という新たな選択肢を得ることになる。
SAPは2010年末に、HANAベースの専門アプリケーション群の第1弾として「BusinessObjects Strategic Workforce Planning」を発表しており、今回発表の2つの製品でこのアプリケーション群を拡充した。BusinessObjects Strategic Workforce Planningは、企業が人員体制の変更による影響を分析できるアプリケーション。SAPは、新発表のSmart Meter Analyticsにより、電力会社はスマート・メータからのデータを調べ、顧客の電力使用パターンについて深い洞察を獲得し、システム負荷予測の改善や、きめ細かなマーケティング・プログラムの実施といったメリットにつなげることができると説明している。
同じく新発表のCOPA Acceleratorは、SAPのRDS(Rapid Deployment Solutions)の1つとして提供される。RDSは、ソフトウェアとサービスをあらかじめパッケージ化した一連のソリューションで、SAPのコンサルタントやパートナーから提供されている。
SAPによると、顧客はCOPA Acceleratorにより、大量の財務データから収益性に関するリアルタイム・レポートを作成し、その情報をさまざまな角度から瞬時に分析して洞察を得られるという。
SAPはこの1年間、モビリティ、クラウド・ベース・アプリケーションと並ぶ新製品展開の3つの柱の1つとして、HANAを推進してきた。同社は、顧客からの関心が高まっており、HANAの見込み客は過去最高のペースで増えていると述べている。
しかし、早期ユーザーの報告では、HANAには、新しいソフトウェアに付き物の粗削りな部分が残っているとされている。
SAPのエグゼクティブ・ボード・メンバーで技術責任者のビシャル・シッカ(Vishal Sikka)氏は、TechEd開幕前の取材の際にこの問題を認め、新しい透明な方法で対処していくと語った。
(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)



























