マイクロソフトが「Office」をSaaS化しなければならない理由
Google Docsへの対抗、そしてLinuxネットブックへの対応米国Microsoftは、「Microsoft Office」の次期バージョン「Office 14」を、パッケージ・ソフトウェアだけでなくWebアプリケーションとしても提供する予定だ。同社にとって大きな“稼ぎ頭”の1つであるOfficeの販売戦略を、ここまで大きく変えさせたものは何だろうか。
Shane O'Neill/CIO.com
「Microsoft Office」の次期バージョンとなる「Office 14」(開発コード名)では、Webブラウザ上でも利用でき、なおかつフル機能を備える軽量バージョンの「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」が提供される。
Webブラウザ対応バージョンのOfficeは「Office Web Application」と呼ばれ、現在はアルファ・テストが進行中。今年後半にはベータ・テストが行われる見通しだ。ただし、このWebバージョンの正式版は、Office 14のデスクトップ・バージョン(パッケージ・ソフト版)が完成してからになるという。米国MicrosoftのCEO(最高経営責任者)を務めるスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏は今年2月、Office 14の出荷時期は「2010年以降になるだろう」と語っている。
Office Web Applicationは、Microsoftが推進する「ソフトウェア・プラス・サービス」戦略の一環であり、同時に、Webベースのオフィス・アプリケーションを提供する米国Googleや米国Zoho、あるいは無償オフィス・スイートの「OpenOffice.org」といった脅威に対する、遅まきながらの対抗策でもある。すでに同社は無料サービス「Office Live Workspace」を介し、ユーザー間でOffice文書を共有/閲覧できる環境を提供しているが、実際のところ企業ユーザーにはほとんど支持されていない。
Linuxネットブックでも利用できる
少しでも多くのOfficeユーザーをつなぎ止めるべく、MicrosoftはOffice Web Applicationを「Firefox」や「Safari」など、同社の「Internet Explorer」以外のブラウザにも対応させるとしている。
Firefoxブラウザを介して、Microsoft OfficeがLinuxマシンで動作するようになるということは、今後、LinuxベースのネットブックやスマートフォンでもOfficeが利用できる道が開かれたということだ。
米国の調査会社NPD Groupによると、Linux搭載ネットブックは現在、ネットブック市場の10%を占めている。今後、そのシェアが拡大することになれば、OSというMicrosoftの収益源は縮小するだろう。だが、Webアプリ版Officeを提供することで、少なくともオフィス・アプリケーションのシェアは確保することができる。
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