IBM、電子署名技術を採用したオンライン契約管理サービスを発表
米国IBMは6月19日、同社製品の購入契約から保守管理に至るすべての契約業務をWeb経由で行うことのできるオンライン契約管理サービス「Contracts OnLine」を発表した。
同サービスは、主に同社の販売パートナーを対象に無償で提供されるもの。これまで紙ベースでやり取りしていた契約書への署名などを、PDFの電子透かし機能を活用して、すべての契約プロセスをオンライン経由で済ませることができるという。
IBMの研究開発部門であるIBMリサーチで業界ソリューションおよび新技術担当バイスプレジデントを務めるキャシー・ラッサー氏によると、Contracts OnLineを活用することで、契約業務にまつわる時間とコストを節減し、パートナーやクライアントがビジネスをより効率的に行えるようになるとしている。
具体的には、Contracts OnLineにアクセスすることで、契約書類、署名、ステータスの追跡、変更者および変更内容の確認などをWeb上で安全に行うことが可能となっている。また、特定の契約の関係者に対して、契約の満期時期、検討期間、署名期日などを電子メールで自動的に通知する機能も備える。
IBMでは、すでに700のパートナーと顧客とともに、Contracts OnLineの試験運用を開始しているという。
IBMのパートナーの1社で、金融機関向けシステムの構築を手がけている米国ジャック・ヘンリー&アソシエーツは、全米の銀行および信用組合を対象にIBMのサーバ製品「iSeries」および「pSeries」の販売を行っている。ジャック・ヘンリー&アソシエーツのハードウェア技術およびサービス担当マネジャー、スティーブ・クロフォード氏によると、同社ではすでに、Contracts OnLineを使った契約管理を標準化する一歩手前まで来ているという。
「今のところ、Contracts OnLineは非常によく機能している。われわれは同サービスの試験運用に大いに満足しており、顧客の反応もいい」とクロフォード氏は満足げに語る。同社はこれまでにContracts OnLineを使って100以上の販売契約を処理してきたという。クロフォード氏は、現時点では、Contracts OnLineによってどれだけのコストが節減できるかを判断することはできないとしながらも、すでに多くの紙ベースの業務を廃止したことで、時間の効率化が図られているとしている。
ちなみに、ジャック・ヘンリー&アソシエーツでは以前、IBM製品を顧客に販売する際、関係者全員が契約に署名するために、スキャン、電子メール、速達などを併用していたため、署名のプロセスだけで数日間を要することもあったが、現在では、それらのプロセスをオンラインでほぼリアルタイムに処理しているという。
IBMでは、Contracts OnLineを中小規模のビジネス・パートナー向けサービスと位置づけているが、ラッサー氏によれば、Contracts OnLineではシンプルな2者間の契約から、多数の関係者がかかわる複雑な契約までサポートしているため、「あらゆる規模の企業に適している」(同氏)としている。
現在のところ、Contracts OnLineを利用できるのは、IBMと契約を結んでいる米国のビジネス・パートナーに限られているが、ラッサ―氏によると、IBMでは来年以降、米国外のパートナーにもContracts OnLineの利用を促進していく方針だという。同氏は、「現在、Contracts OnLineの利用拡大を目指し、さまざまな法的オプションの追加を検討している」と述べている。
(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)



























