デスクトップ仮想化、自社導入で見えてきたこと (第2回)|ワークスタイル革新|トピックス|Computerworld

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【事例】【短期集中連載】

デスクトップ仮想化、自社導入で見えてきたこと (第2回)

導入過程でのテスト運用、既存システム連携、そして社内ルールの変更
(2011年07月29日)

 連載第1回では、なぜネットワンシステムズが仮想デスクトップを導入したか、また、導入前段階にて、どのような視点でシステム構成を検討したかについて紹介した。今回は、導入過程におけるテスト運用や既存システムとの連携、またクライアント環境刷新に伴う社内ルール変更や社内教育などの取り組みについて紹介する。

ネットワーク/システム・インテグレーターのネットワンシステムズでは、今年(2011年)4月から全社でテレワーク制度を開始した。この取り組みをITの側面から支えているのが、デスクトップ仮想化を中心に据えた新たなクライアント基盤だ。同社では今年度中に1,200ユーザー、3年以内にグループ企業を含む全社3,000ユーザーのデスクトップ仮想化を完了する計画である。

営業部門の部長職以上を
テスト運用対象者に選定

 前回(第1回)の記事で、2009年3月に社内利用者を90名に増やしたことを紹介した。当社ではこの段階から、一般ユーザーを対象とした本格的なテスト運用をスタートさせた。このとき、仮想デスクトップ環境の利用対象とした部門は営業部門で、部長職以上の役職者を対象者とした。

 営業部門をテスト運用の最初の対象としたのには幾つかの理由がある。最大の理由は、セキュリティの向上と生産性の向上の双方が強く求められる部門だからである。外出が多い営業部門にとって、オフィスに戻ることなくメールを確認すること、資料を修正すること、また営業先で思わぬ商談のきっかけが生まれた際に、その場で社内にある資料へアクセスできることなどは、大きなメリットになると考えたからだ。いわば“どこでもオフィス”の実現によって、移動中の時間の無駄を削減しつつ、顧客への提案活動の質向上に繋げることができる。さらに、重要なデータを入れたままノートPCを持ち歩く必要がなくなり、セキュリティ事故を未然に防ぐことができるということも大きな要素であった。

 また、当社固有の事情ではあるが、システム・インテグレーターとして仮想デスクトップ・ソリューションを顧客に提案する立場にあることも、その理由の1つである。顧客企業においても、仮想デスクトップ導入のメリット自体はすでによく理解されている。だが、仮想デスクトップの導入においては、エンドユーザーの視点で「使いやすいか」「違和感のない反応速度なのか」ということも検討しなければならない。紙の資料では説明の難しいユーザビリティを、営業部門が自ら利用、体感し、その経験を通じて顧客に説明したり、実際にデモを見せたりすることで、顧客の不安を解消できると考えた(図1)。

図1:テスト運用の対象を営業部門にした理由

 本稿の読者が仮想デスクトップの導入に取り組まれる場合は、まずは当社と同じように営業部門の役職者をテスト運用の対象としてみてはいかがだろうか。仮想デスクトップの導入では、社外からのセキュアなアクセスを実現することが要件の1つとなることが多い。営業部門ならば社外からアクセスする機会が多く、テストユーザーとして適任であろう。また、役職者をテスト運用対象とすることで、後々の全社展開を見据えた際に、理解を得やすい環境を生むことができる。仮想デスクトップの導入はエンドユーザーの通常業務に密接に関わってくる分野だけに、社内の理解を得ることは非常に大きな要素なのである。

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