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経営/業務改革

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FBIのCIOに元リーマン幹部が就任

「情報セキュリティ分野での幅広い経験」に期待
(2008年12月10日)

 米国連邦捜査局(FBI)は12月8日、経営破綻した米国の投資会社Lehman BrothersでIT幹部を務めていたチャド・フルガム(Chad Fulgham)氏をCIOとして採用したことを明らかにした。

 FBIは同日発表した声明で、フルガム氏はFBI長官のロバート・ミューラー(Robert Mueller)氏が挙げたITプライオリティの1つ「情報セキュリティに関する幅広い経験を有する」ことに加え、エンドユーザーが素早くデータを検索/共有し、リモートでコラボレーションする環境を実現できる人物だと評した。また、ミューラー氏は、多国籍企業での経験もFBIのITニーズにマッチするとしている。

 フルガム氏は海軍兵学校を卒業後、海軍のITスタッフとして5年間勤務した。その後、米国IBM、米国JPMorgan Chase、米国Arthur AndersenでITセキュリティ/リスク管理を担当し、4年前にLehman Brothers Holdingsのシニア・バイスプレジデント兼IT部門責任者として迎えられた。

 フルガム氏は前任のCIO、ザルマイ・アズミ(Zalmai Azmi)氏を引き継ぐことになる。アズミ氏は2004年からFBIのCIOを務め、9月にCIOを辞任した後、10月17日にFBIを退職している。FBIのIT部門は、9.11テロを契機とするIT基盤とプロセスの大々的なオーバホールを進めており、フルガム氏はその路線を踏襲する。

 FBIでは、2年ほど前から捜査官に犯罪者を追跡するための新技術や先進ツールを装備させてきた。例えば、アズミ氏の辞任を発表した際、現場の捜査官が犯罪者の前科や車両登録にモバイル・アクセスできるよう、2万台以上の「BlackBerry」端末を配布したと述べている。また、アズミ氏監督の下、局内の200以上の業務プロセスを見直し、合理化もしくは自動化した。

 このほか、古いケース・データの大部分を「Investigative Data Warehouse」(捜査データ・ウェアハウス)という単一のデータベースに一本化した。さらに、捜査官が国防総省の機密軍事ネットワーク「SIPRNet」(Secret IP Router Network)など、それまで省庁ごとの数十のデータベースやネットワークに分散していた情報に1カ所からアクセスできるよう、新たなツールも導入した。

 FBIの話では、フルガム氏が引き継ぐITプロジェクトは合計54件に上るという。なかでも最大のプロジェクトの1つが、ケース・マネジメント・データにWebからアクセスする「Sentinel」システムである。このプロジェクトには4つの段階があり、最初の段階は2007年6月に完了している。FBIが9月に発表した声明によると、最終的な予算は4億2,300万ドルと見込まれ、2010年中旬の完成に向けて順調に進んでいるという。

 Sentinelは、「Virtual Case File」という類似プロジェクトが頓挫した直後の2005年に明らかになった。FBIは、Virtual Case Fileに1億ドル以上を費やしたが、幾多の技術的問題により断念した。Sentinelは2006年初頭に正式に開始され、主契約先として米国Lockheed Martinが選ばれた。

 米国Gartnerのアナリスト、ジョン・ペスカトーレ(John Pescatore)氏は、民間企業で働いてきたフルガム氏の経歴はFBIにとってプラスになると分析する。同氏は、数年前、FBIにIT部門のリーダーには民間のCIOを招くべきだとアドバイスした人物である。

 ペスカトーレ氏によると、テクノロジーの点から見てFBIの最大の問題は、IT部門が複数あり、それぞれシステムも開発資金も別々なため、トップダウンの指揮系統が機能してないことだという。「今のFBIに必要なのは、M&Aの経験を持ち、複数のITオペレーションを1つにまとめられるリーダーだ」と同氏は力説する。

 「その点、フルガム氏のLehmanでの経験は大いに役立つはずだ」とペスカトーレ氏。「ただし、問題はミューラー氏が新CIOに、内部変革を達成するうえで欠かせない決定権を与えるかどうかだ。これに関してはなんとも言えない」と同氏は不安をのぞかせる。

(Jaikumar Vijayan/Computerworld米国版)

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